厳しい現実ですが、多くのボリュームゾーン(偏差値30〜50)の子は、そのまま
ボリュゾで受験を迎えて終わります。
*この記事での「偏差値」は四谷大塚の合不合の偏差値とご理解ください。
(サピックスなら-5~-10、首都圏模試なら+5~+10くらいです。日能研ならほぼ同じ)
そもそも:何かを変えなければ、結果は変わらない(ボリュゾはボリュゾのまま)
厳しい現実ですが、最初にお伝えしなければならない前提があります。
それは、「多くのボリュームゾーン(偏差値40〜50)の児童は、そのまま
ボリュームゾーンで受験を迎えて終わる」ということです。
周りのみんなも同じように塾に通い、同じように宿題をこなし、必死に走って
います。
つまり、今までと同じやり方の延長線上に、偏差値50の壁を突破する未来はありません。
結果を変えるためには、学習の環境、習慣、あるいはやり方を「根本から変える」
という強い覚悟が必要です。
通塾という「時間投資」が、復習・反復演習の機会を奪っている
中学受験でボリュームゾーン(ボリュゾ:偏差値30~50)から上になかなか
いけない子は、集団塾に通うこと自体が、決定的に時間を奪う要因(タイムロス)
になっている可能性が高いです。
どういうことか?
・インプット過多でアウトプット不足:
週に何日も塾に拘束され、新しい知識を次々と流し込まれるため、本当に必要な
「復習」や「自力で解き直す反復演習」の時間が圧倒的に足りていません。
また、集団塾は、長期休みに、過度に時間を拘束しますね。
集中できていればいいですが、一日に5~7時間とかを塾にずっといて、その間の
授業を小学生が集中して8割~10割聞けるでしょうか?
まあムリです。
私の感覚では、長期休みの超長時間の塾への滞在は、極めて時間効率が悪い、
もったいないといつも思っています。
・身体的・精神的な限界:
夜22時を過ぎて帰宅するような生活は、成長期のお子様の睡眠時間を削り、
身長の伸びや脳の定着力、日中の集中力に悪影響を及ぼします。
疲弊した状態では、いくら授業を受けても右から左へ抜けていくだけです。
なお、中学受験+集団塾への夜遅い時間までの通塾による「心身への影響」
はもっと重視されてしかるべきと私は考えています。
特に、「身長」は、大人になってからは伸びません。
遺伝子による上限はあるでしょうが、その間にバッファーはあります。
つまり、ポテンシャルとして、男子であれば、身長が160㎝~180㎝
の可能性がある子が、成長期に「睡眠」「栄養(特にたんぱく質)」「運動」を
極端に減らされれば、当然、科学的に考えて、身長は遺伝子的な下限に
近づくでしょう(160㎝とか)。逆に、上記3点を成長期に充分に与えられれば、
身長はマックスに近づくでしょう(180cmとか)。
勉強は大人になってからもできますが、身長は大人になってからは絶対に
伸びません。
夜22時前後に帰宅し、寝るのが24時頃になるといったケースは、中学受験で
集団塾に通う場合は、まあ、よくあるパターンですので、留意したい所ですね。
「通塾していること」が、ボリュゾの親子の免罪符(アリバイ)になっている
「大手塾のカリキュラムに乗っているから大丈夫」
「夜遅くまで頑張って授業を受けているから、いつか成果が出るはず」
いつの間にか、塾のクラスに在籍して授業に出席すること自体が目的化し、
親子双方のアリバイ(免罪符)になっていませんか?
ボリュームゾーン(ボリュゾ:偏差値30~50)から抜け出せない最大の原因は、
「授業を『受けた』だけで『できるようになった』と錯覚し、実質的な効果を
伴う学習ができていないこと」
にあります。
クラスのスピードにただ付いていくだけの時間は、厳しい言い方をすれば
「こなしているだけ」の形骸化した無駄な時間です(お金もです)。
私の経験上、1クラス15名以上の集団塾の場合、特殊な事例(サピックスのαとか)を
除き、半分以上の子は、半分も集中できていません。
このままだとボリュームゾーン(ボリュゾ:偏差値30~50)のままで変わらない理由:同じ行動からは、同じ結果しか生まれない
アインシュタインが言ったとされる言葉に
「同じことを繰り返しながら、違う結果を期待するのを狂気という」
とありますが、中学受験も全く同じです。
テキストの難易度、宿題の量、通塾のペース、テストのサイクル……。
これまで成果が出なかった「全く同じシステム」の中に身を置き続け、
ただ「もっと気合を入れて頑張ろう」と精神論に頼っても、基本的には
何も変わりません。
やり方や環境を変えない限り、明日も、3ヶ月後も、入試当日も、今と
同じ偏差値のままです。
ボリュームゾーン(ボリュゾ:偏差値30~50)を抜け出すための解決策:「時間を塾から取り戻し、効果的な学習をする」
では、ボリュームゾーン(ボリュゾ:偏差値30~50)を抜け出すために
具体的にどうすればいいのか?
解決策はシンプルです。「集団塾に奪われている時間を一度手元に取り戻し、
本当に必要な学習に全投下する」ことです。
具体的には、以下の選択肢を検討すべきタイミングに来ています。
通塾回数を絞る(講座の断捨離):
苦手分野の補習や、現時点でオーバーワークとなっている難しすぎる
応用講座の受講をやめ、その時間を「基礎・基本(例:四谷大塚の
『一行計算』や基本問題、サピックスの『コアプラス』など)
の徹底的な反復」に充てる。
オンライン家庭教師への切り替え・併用:
集団のペースに合わせるのをやめ、お子様が「どこでつまずいているのか
(小4のあの単元、あるいは計算のルールなど)」をピンポイントで見極め、
そこを埋める学習にシフトする。
個人的に、このパターン(集団塾で成果が上がらず、私に相談)を多数見てきた
ので慣れています。相談は無料です。
「未消化の塾の宿題」を捨てる:
提出するためだけに答えを写すような作業を一切やめ、
解けるべきA問題・基本問題レベルだけを3回解き直す。
まとめ
ボリュームゾーン(ボリュゾ:偏差値30~50)にいるお子様は、
決して「能力が足りない」わけではありません。むしろ、多くの子は
それなりにやっています。そうでないと、Y50近辺にはいけません。
ただ、「今の集団塾のシステムとカリキュラムの速度が、お子様の
定着スピードに合っていない」だけです。
「みんなが行っているから」という集団塾の呪縛から一歩抜け出し、時間を
自分たちのコントロール下に置くこと。これが、偏差値50の壁を突き破る
現実的なアプローチの一つです。