「容器に入った水に物を入れる」系問題―「中学受験+塾なし」の勉強法!

(関連記事)

「水の入った柱体(容器)」系の問題

容器から容器に水を移しかえたり、傾ける問題は上記記事でみました。

ここでは、

「容器に入った水に物を入れる」

系の問題を見ていきたいと思います。

ポイントは

●物を入れて上がった水位

●水の量は変わっていない

です。

 

「容器に入った水に物を入れる」系問題

ポイントは

●物を入れて上がった水位

●水の量は変わっていない

です。

また、この「容器に入った水に物を入れる」系の問題では、

▲物がすべて水に入る

▲物がすべては水に入らない(一部上に出ている)

の2パターンがあります。

 

なお、この種の問題は、立体図を書く必要はなく、断面図を書くやり方のほうが

間違いが少ないです。

 

物がすべて水に入るパターン

★物が全て水に入っている場合★

上がった水位=物の体積÷容器の底面積

物の体積=容器の底面積×上がった水位

「物が全て水に入っている」=物と同じ体積分の水を入れたと考えられる。

問題)底面積180cm2の水槽には水が10cmの水位まで入っています。

石を入れたら水位が8cm上がりました。石の体積は?

上がった水位=物の体積÷容器の底面積

物の体積=容器の底面積×上がった水位

8=物の体積÷180

物の体積=180×8=1440

答え)1440cm³

 

問題)1辺20cmの立方体の容器に高さ13cmまで水が入っています。この中に右の

1辺10cmの立方体を全部水の中に入れると、水面の高さは入れる前より□cm高くなります。

(13cmと20cmの比率…細かい事は気にしない!)

上がった水位=物の体積÷容器の底面積

物の体積=容器の底面積×上がった水位

上がった水位=10×10×10÷400=1000÷400=2.5

答え)2.5

 

物がすべては水に入らない(一部上に出ている)パターン

★物が全ては水に入らない(一部上に出ている)パターン★

新たな水位=水の体積÷新たな底面積(容器の底面積-物の底面積)

物を入れる前後で底面積の比と水位の比は逆比になる

問題)左図は1辺20cmの立方体の容器に、底面が1辺10cmの正方形で

高さが16cmの直方体のおもりが横にして入っています。水位は13cmです。

このおもりを右図のように縦にすると水面は□cmになります。

新たな水位=水の体積÷新たな底面積(容器の底面積-物の底面積)

物を入れる前後で底面積の比と水位の比は逆比になる

新たな水位=((20×20×13)-(10×10×16))÷(20×20-10×10)

     =(5200-1600)÷300

     =3600÷300=12

答え)12

 

「容器に入った水に物を入れる」系の中学入試問題等

問題)日本女子大付属中学(問題文はワイが少し変えてます)

図2の底面は正方形です。図2を図1に垂直に立てると水位が3cm

上がりました。図2の底面の1辺の長さは何cmですか?

新たな水位=水の体積÷新たな底面積(容器の底面積-物の底面積)

物を入れる前後で底面積の比と水位の比は逆比になる

どちらを使っても解けます。

物を入れる前後で底面積の比と水位の比は逆比になる

こちらからいきますか。

水位の比→前6(2):後9(3) なので底面積の比→前192(③):後「128」②

後の128は(16×12)-図2の底面積(仮にA×Aとする)

128=192-A×A 64=A×A A=8 答え)8cm

新たな水位=水の体積÷新たな底面積(容器の底面積-物の底面積)

こちらでも解けます。

9cm=16×12×6÷(16×12-(図2の底面積(仮にA×Aとする)))

9=1152÷(192-(A×A)) 逆算注意!(「÷□」のパターンです)

128=(192-(A×A)) 逆算注意!(「-□」のパターンです)

64=A×A A=8

答え)8cm

 

問題)立教新座中学(問題文はワイが少し変えてます)

図1に図2の棒をまっすぐ底がつくまで入れます。棒を1本入れた

とき、棒の一部は水面から出ていて水面の高さは1cm高くなり

ました。

(1)初めの水面の高さは?

(2)棒を何本入れると入れた棒全てが完全に水の中に入りますか。

最も少ない本数を答えなさい。

(1)初めの水面の高さは?

物を入れる前後で底面積の比と水位の比は逆比になる

底面積の比120:108→10:9

水位の比9:10 比率1が1cmなので、最初は9cm

(2)棒を何本入れると入れた棒全てが完全に水の中に入りますか。

最も少ない本数を答えなさい。

①水面の高さが20cmになった時が棒が全て水の中に入る

②棒を入れる前と後の水面の比は9:20→底面積の比は20:9

③棒が入っていない時の底面積は120。120:A→20:9 A=54

120-54=66 入れた棒の面積の合計は66cm2以上

④棒の底面積は12cm2 なので、66÷12=5.5 5.5本とはできないので、6本以上必要

答え)6本

答え)(1)9cm(2)6本

 

まとめ

ポイントは

●物を入れて上がった水位

●水の量(体積)は変わっていない

です。

★物が全て水に入っている場合★

上がった水位=物の体積÷容器の底面積

物の体積=容器の底面積×上がった水位

★物が全ては水に入らない(一部上に出ている)パターン★

新たな水位=水の体積÷新たな底面積(容器の底面積-物の底面積)

物を入れる前後で底面積の比と水位の比は逆比になる

(関連記事)

「水の入った柱体(容器)」系の問題