国語は自学自習が一番難しい

本当の読解力は一生の財産になります。

「国語」はそもそも【勉強方法:解き方】が分かっていない子が多いです。

そのためきちんとした解法で訓練を続けるとかなり「差」が出る科目でも

あります。

 

良く言われる事ですが、

【書いてあることを本当に正確に読めている人は実は少ない】

です。

「日本人の3人に一人は、簡単な日本語が読めない」

とも言われています。

これは、AI(人工知能)に東大入試を受けさせる「東ロボくん」で知ら

れる新井紀子さんが、全国約2万5000人の中高生の「基礎的読解力」を調査し、

3人に1人がかんたんな問題文が読めないと指摘したこととも一致します。

またワイの経験上でも、小学生のほとんどは、鍛えられないと、問題文を

きちんと読めない(何が聞かれているかを最初は正確につかめない)です

ほとんどの子(実質全て)は「そこから」です。問題文(かんたんな日本語)を

正確に読むところからスタートです。

参考文献

AI vs. 教科書が読めない子どもたち』新井紀子、東洋経済新報社

もっと言ってはいけない』橘玲、新潮新書

ただし、鍛えられれば、ほとんどの子が問題文を読めて、何が聞かれている

かをとらえられるようになります

国語をきちんと勉強する意味はおおいにあるという事ですね。

 

中学受験は国語の自学自習が一番難しい

算数、理科、社会と比べて国語は自学自習が最も難しいです。

国語は知識問題は少ない

国語の自学自習が難しい理由は、

理科、社会はいわゆる「知識問題」が多く、知っているか知らないか

で答えられる問題の比率が高いのに対して、国語は相対的に知識問題

が少ないというのが一つです。

どういうことか?

もちろん、知識系の問題やパターン系の算数も、独学は簡単ではない

のですが、「知識」に関しては、とりあえず頭に叩き込みさえすれば、

一定の点数にはなる事が多いです。

ですが、国語はそういうわけにはいきません。より、「高度」な理解が

求められるわけです。その理解の仕方を小学生が一人でやるのは

かなりの困難を伴います。

国語の自学自習が難しいというのはそういった意味合いになります。

読解の「作法」を丁寧に何度も何度も教えられないと、なかなか安定

して高得点が取れない教科です。

 

理解するべき事は2つくらいしかない

ではその、国語の読解の「作法」とは?

実はこれは2点しかありません。

・小説は「心情」

・評論は「論理」

これだけです。「心情」の方も、読み方は論理的にやるので、

究極「国語は論理」だけです。

これが本当の意味で理解できたら免許皆伝です。

(参考記事)

物語(小説)文の解き方は「心情」/youtube音声動画付き

国語の解き方は「論理」「筋道」(評論文、説明文)

これを頭で理解するだけではなく、体で瞬時に反応できるレベルまで、

つまりは細胞レベルで分かっていくことが大事です。

そのためには、数えきれないくらい「正しい読み方で繰り返す」事が

必要となります。

まあ、「正しい読み方で繰り返す」を1年も続けると、ほとんどの子は、

かなりできるようになってきます。

ただし、正しい読み方で繰り返さずに、【何となく読んでいる】といつ

までたっても「自分の好きなジャンルならできることもあるけど、そうでな

いとできない」といったムラがある国語力になります。いわゆるボリュゾの

パターンです。

 

国語はセンスか?

よく「国語はセンスだから(できる子はできるしできない子は

できない)」という人がいます。

それを言いだしたらすべての科目や、すべてのスポーツがそうです。

もちろん、「生まれ持っての才能」を否定はしません。ごくまれにそう

いったものに恵まれた子もいるでしょう。

だから?

才能がなかったらやっても意味がないんでしょうか?

むしろ逆じゃね?

ほとんどの子は才能なんてありません。だ・か・らやるんです。

だ・か・ら、科学的(誰にとっても同じになる)な読み方の訓練を積むんです。

そもそも、世の中で一流とされてる人は努力の量も質も半端ではないですよ。

ワイの知る中学受験の成功者たちも、口では何と言うか知りませんが(例えば、

「ノー勉で御三家!」とかいう子もいるかもしれませんが。聞いたことないですけ

どね)、例外なく、全員、ものすごく努力をしていました。

それを「センス」の一言で片づけるのは乱暴すぎます。

 

そもそも

「センス」とは、圧倒的な経験数がもたらす超高速の論理的思考・反応

とワイは思います。

たっくさんの「量」をこなして「質」に転化したものが「センス」だと

思いますね。量もこなしていないのに、質がどうこういうのはまさに

ナンセンスですわ。

 

論理的な読み方のセンスを磨くには、論理的にたくさんの文章を読む

事が一番の近道です。

論理的に文章を読む訓練は、論理的に読むことができる人と文章を

一緒に読むことが合理的な学習法です。いわゆる演習です。

まあ、だから自学自習が難しいんですけどね・・・。

 

国語ができると英語ができる:「英語」に似ている

余談ですが、国語ができる子は英語もできます。

どっちも言語ですからね。

英語って日本語に比べるとかなり理屈っぽい言語です。

「語順」「SV」等々。

 

受験の国語は、既に書いたように

「論理」

です。

 

小学校時代に論理的な訓練を受けた子は、中学校に入ってから英語が伸びる

事が非常に多いです。

どちらもやっている事は同じだからです。

日本語を使って文章を論理的に読むか、英語を使って文章を論理的に読むか

という違いだけです。

本当にそうですよ。

 

ただし、これまで書いてきたように、その

「論理的な読み方」

を習得するのが大変なんですけどね・・・。

 

「論理的な読み方」の訓練はどうすればいい?

国語の自学自習が大変なのは分かったし、国語で論理が

重要なのも分かった、ではどうすれば論理的に読めるように

なるんだ!ですか?

既に書きましたが、

論理的な読み方のセンスを磨くには、論理的にたくさんの文章を読む

事が一番の近道です。

論理的に文章を読む訓練は、論理的に読むことができる人と文章を

一緒に読むことが合理的な学習法です。いわゆる演習です。

 

国語の読解の「作法」とは?

実はこれは2点しかありません。

・小説は「心情」

・評論は「論理」

これだけです。「心情」の方も、読み方は論理的にやるので、

究極「国語は論理」だけです。

(参考記事)

物語(小説)文の解き方は「心情」/youtube音声動画付き

国語の解き方は「論理」「筋道」(評論文、説明文)

上記の記事を読んで、はい、論理で解いて、と言ってすぐできるか?

できるわけないやないかい!

 

何度も何度も何度も、同じことを繰り返し言って、実際に文章を読んで、

問題を解いて、間違えて間違えて間違えて、だんだんだんだん、ちょっとずつ

できるようになっていくのが基本です。

最低3か月ですね。

一年続けるとかなり変わります。

ただし、これも既に書きましたが、

正しい読み方で繰り返さずに、【何となく読んでいる】といつまで

たっても「自分の好きなジャンルならできることもあるけど、そうでな

いとできない」といったムラがある国語力になります。

 

「論理的に読む訓練」をたくさんするという王道から外れない事

です。

 

まとめ

・国語は自学自習が難しい

・「論理」で読む訓練は一人ではやりづらいから

(特に小学生にはほぼ無理)

・国語のセンスは磨ける(国語に限らず)

・国語ができる子は英語もできる

・適切な読み方の演習を大量にこなせ

・最低一年は続けろ

 

チャオ アミーゴ!