中学受験を始めたけれど、集団塾(SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研)についていけない
ので、撤退した、あるいはボリュゾの下の方で停滞したまま6年生になり、そのまま中学受験を
終えたといった話はよくあります。
また、そういった相談を受ける事も多いので、記事にまとめました。
【この記事の内容】
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1 中学受験=集団塾(SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研)に通う
2 進度が早すぎて中学受験の集団塾(SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研)についていけない
3 中学受験で集団塾(SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研)についていけないのは【普通の事】
4 中学受験の集団塾(SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研)は一定数がついてこれないのを前提にしている
5 中学受験で集団塾(SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研)についていけない子はどうなる?
6 中学受験で集団塾(SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研)についていけない→個別塾・家庭教師との併用
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1 中学受験=集団塾(SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研)に通う
中学受験に限らず、
最高の環境は、相性のいい+優れた家庭教師
ですね。
まあ、ほとんどいないのと、費用が高くなるので、現実的にはこの環境を
得られる子、与えられる家庭は極めて限られます。
この選択をできるのであれば、それがもっとも効率も効果も良いです。
富豪の家などは、その家専用の家庭教師などが存在するパターンもありますしね…。
優れた家庭教師は集団塾とは比較にならないくらい子供を伸ばします。
ですが、既に書いたように、
・「優れた家庭教師」がレア(ほとんどいない)
・一回ごとの費用が高くなる
事から、現実にはほとんどの家庭にとって、
中学受験=集団塾(SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研)に通う
のがスタート地点になります。
ただし、ここからが本当の地獄?かどうかはともなく、本当の勝負の始まり
になるのは経験者なら誰でも知っている事です。
ですが、初めての場合は、新3年生や、新4年生、あるいは新5年生で、
サピックス、四谷大塚などに入塾して面喰う事になるケースが多発します。
具体的には?
2 進度が早すぎて中学受験の集団塾(SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研)についていけない
中学受験の集団塾(SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研)に入ってびっくり
する事の一つは、
・大量の宿題・
でしょう。
進学塾なので、当然と言えば当然なのかもしれませんが、
SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研
といった所は、公立の小学校とは全く勉強の進度や内容が違います。
★大量にやらせ、スピードも速い★
です。
例えば、もっとも有名なサピックスを例にします。
最難関への圧倒的な合格実績を誇るサピですが、
やっている事は別に特別ではありません。むしろ、極めて基本に忠実(最も
大事な事)です。
ただし、進度がものすごく速いです。量も非常に多いです。
その結果、自分で、あるいは家庭で復習をできないと、ドンドン置いていかれる事になります。
進度が早すぎて中学受験の集団塾(SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研)についていけない児童
が大量に生まれる仕組みはシンプルですがそういう事になります。
3 中学受験で集団塾(SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研)についていけないのは【普通の事】
進度が早すぎて中学受験の集団塾(SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研)についていけない
問題は普通の事です。
なぜなら、
・進度が早すぎる
のと、
・塾の勉強に100%コミットする児童・家庭を標準にしている
からです。
もちろん、
「塾の勉強に100%コミットする児童・家庭」
というのはたくさんいるわけですが、何しろ小学生が対象ですから、
「サボる子」「自主的にはやらない子」「塾に行っても集中していない子」
なんかは当たり前です。
また、みんながみんな「絶対に高偏差値の進学校に絶対合格したい」とも
限りません。そうすると、
★塾の勉強に100%コミットする児童・家庭を標準にしている★
塾側とはズレが生じる家庭が出てきます。
例えば、習い事などですね。
男子であれば、サッカーや野球などスポーツ系の習い事を楽しくやっている子は
たくさんいます。そういった小学生の場合、それらをやめさせて、勉強一本に
させる事はむしろ悪影響である事すらあります。
ですが、中学受験塾の求める量とスピードはとてつもなく多く、早いわけですね…。
「矛盾」というやつです。
また、保護者(両親、母親、父親)が、前のめりでも、小学生である子供が100%
中学受験に前のめりというケースは必ずしも多くありません。
そうするとそこにも矛盾が生じます。
これらの事から、
進度が早すぎて中学受験の集団塾(SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研)についていけない
のは特別(その子や、家庭に問題があったり、能力が低いといった事)ではなく、
むしろ当たり前です。
では、なぜ、
中学受験の集団塾(SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研)は
かなり無茶なスピードと量をこなさせるのでしょうか?
4 中学受験の集団塾(SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研)は一定数がついてこれないのを前提にしている
中学受験の集団塾(SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研)は
一定数がついてこれないのを前提にしている
からです。
1年生からサピックス!という家庭もよくありますが、現実には、
6年生までにはほぼ半分ほどが入れ替わります。
ものすご~く、シンプルに言ってしまえば、上記した
・集団塾についてこれない子、家庭が中受から撤退
・4年生、5年生、6年生から本気になる層が入れ替わりで入ってくる
この構造になっています。
身も蓋もない話ですが、
5~6年生からサピックスに入ってくる子はかなりできる子
です。
ちょっとやって、できるから、じゃあ最上位レベルを目指してSAPIXに
という流れですね…。
ですから、これも言ってしまうと詮無きことなのですが、
中学受験の集団塾(SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研)は
一定数がついてこれないのを前提にしている
わけです。
新陳代謝をすることで、「できる子」「100%中学受験にコミットする家庭の子」を
残したり、新たに入れたりしているという事になります。
世知辛い世の中です…。
5 中学受験で集団塾(SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研)についていけない子はどうなる?
既に書いてきたのである程度お分かりかと思いますが、
中学受験の集団塾(SAPIXや早稲アカなどに)についていけないのは、
能力の問題というより、システムの問題が大部分です。
中学受験の集団塾はスピードが速すぎるので、そもそも
・他にやりたい事がある子
・家庭のサポートがなかなか難しい場合
などは、能力(いわゆる地頭)があってもついていけません。
では、
中学受験で集団塾(SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研)についていけない子や家庭
はどうなるのか?
そういったケースを多数見てきたので、ある程度リアルに書きます。
・そのまま中学受験を撤退→高校受験も・・・パターン
・ついていけないまま塾には在籍→どこかの中学には合格パターン
・「サピックスの補習塾」や家庭教師をつけてなんとかついていくパターン
の大きく3つに分けられます。
・そのまま中学受験を撤退→高校受験も・・・パターン
中学受験で集団塾(SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研)についていけない
↓
そのまま中学受験を撤退→高校受験も・・・パターン
これは正直、あまりおススメはしません。結果として、人生最初のチャレンジで
不成功体験のみを植え付ける事にもなりかねないからです。
四半世紀以上、いろいろなケースを見てきましたが、
その後、勉強面で大復活という例は寡聞にして聞きません…。
・ついていけないまま塾には在籍→どこかの中学には合格パターン
数としては、このケースが最も多そうです。
・ついていけないまま塾には在籍→どこかの中学には合格パターン
そもそも、ついていけないといっても、仮にSAPIXであれば、
SAPIX偏差値で50あれば、高校受験偏差値ですと65~70くらいになります。
つまり、サピックス内で真ん中であれば、全体から見たらかなりの上位、
真ん中やや下くらいであっても、一歩外に出たら「相当勉強できる子」
になります。
それくらい、サピは鍛えてきます(鍛えてくれます)。
ですので、中学受験の集団塾で
・ついていけないまま塾には在籍→どこかの中学には合格パターン
は、一般的には「すごいわね~」位の事が多いです。
最後まで食らいつければ結構な所まで行く事が多いです。
最後の
・「サピックスの補習塾」や家庭教師をつけてなんとかついていくパターン
これは、下記で詳細にまとめます。
6 中学受験で集団塾(SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研)についていけない→個別塾・家庭教師との併用
近年非常によく聞くのが、
★「サピックスの補習塾」や「サピのための家庭教師」★
という話です。
これは、ある意味合理的で、
【SAPIXで上位にいる事】
に中学受験上のメリットが非常にあるからです。
「その後」の事を考えて「今」に投資するスタイルとも言えますね。
個人系の進学塾の中には、
「サピの合格実績の半分くらいはうちみたいなサピの補習塾が出してる」
とうそぶく方もいますが、それはその通りでしょう。
SAPIXの圧倒的な量とスピードを固めるのは、小学生ひとりではかなりの
困難が予想されます。それをするには、【そのための補習塾や家庭教師】がいても
なんらおかしくはないでしょう。
え? 結局、課金勝負なのか?
ですか?
う~~ん、ある程度はそうですね・・・。
僕の知る限り、多少の能力の差は課金で追い越せます。
それを良いとするか悪いとするかは価値観の問題なので何とも言えませんが、
現実としては以下のようになっています。
中学受験の集団塾(SAPIXや早稲アカなどに)に上位でついていく事に意味が
あると考えるのであれば、さらに補習塾や家庭教師をつける必要があります。
その結果、ほとんどのケースでそれをやらないよりはやった方が成績・偏差値は
上がります。
また、冒頭にも書いたように、
優れた家庭教師は集団塾とは比較にならないくらい子供を伸ばします
ので、何もしなければ「公立中学→高校偏差値50台(中学受験偏差値だと四谷大塚で
40前後)くらいの公立高校」に行くような子が、早慶付属に受かったりすることも
よくあります。
これが現実です。
そうすると、あとは、どこまでやるかという話になりますね…。
まとめ
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1 中学受験=集団塾(SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研)に通う
2 進度が早すぎて中学受験の集団塾(SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研)についていけない
3 中学受験で集団塾(SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研)についていけないのは【普通の事】
4 中学受験の集団塾(SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研)は一定数がついてこれないのを前提にしている
5 中学受験で集団塾(SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研)についていけない子はどうなる?
6 中学受験で集団塾(SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研)についていけない→個別塾・家庭教師との併用
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中学受験と集団塾(SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研)
について、ある程度リアルな話を書きました。