「塾で丸付けは子供にやらせろ」と指示されたと聞いて腰を抜かしました。
中学受験で子どもに丸付けをさせてはいけません。
中学受験の勉強において、「丸付けは自分でやりなさい」と子どもに指示して
いるご家庭は少なくないと思いますがやめた方が良いです。
確かに、自分で丸付けをすることには、自立心が育つ、自分の間違いに気づく
習慣がつく、といったメリットがあると考えられています。
しかし、私は中学受験において、子どもに丸付けをさせるメリットはほとんどない
と考えています。むしろ、経験上言える事はデメリットの方が大きいということです。
その理由を説明したいと思います。
中学受験で子どもに丸付けをさせてはいけない4つの理由
1. 一人で丸付けをするのは精神的にきつい
私が最も重要だと考えているのがこの点です。
中学受験の問題は、決して簡単ではありません。
子どもは、問題を解くだけでも相当な体力と精神力を使っています。
それなのに、解き終わった後さらに自分で丸付けをしなければならない。
しかも、間違っていれば、その結果を自分一人で受け止めなければなりません。
大人だって、難しい仕事を終えた後に、自分で成果を確認し、評価までしなければ
ならないとしたら疲れるでしょう。
小学生なら、なおさらです。
親が丸付けをするということは、単に採点作業を代行するということではありません。
子どもが問題を解き終わったところで、親が答案を受け取る。
それだけでも、子どもは「一人で勉強しているわけではない」と感じられるのでは
ないでしょうか。
中学受験は長い戦いです。子どもに余計な精神的負担をかけないことは、
とても大切だと思います。
中学受験で子どもに丸付けをさせてはいけない4つの理由
2. 丸付けが正確とは限らない
小学生が自分で採点する場合、どうしても正確性に問題が生じます。
例えば算数なら、答えの数字だけを見て正解にしてしまう、単位を書き忘れ
ているのに丸をつける、途中式に問題があっても気づかない、といったことが
いくらでも考えられます。
国語の記述問題なら、さらに難しくなります。
模範解答と自分の答えが少し違っていても、どこまで正解としてよいのか判断
できないことがあります。
中学受験では、正解か不正解かを正確に判断することも重要な勉強の一部です。
採点が曖昧になってしまっては、せっかくの学習効果も下がってしまいます。
また、小学生は基本的に精神的に幼いです(むしろそれが当たり前です)。カンニングを
する子もいれば、自分で丸をつけるとなったら、雑、恣意的な○×なんでも普通にやります。
あまり子供を過信しない方が良いでしょう。
中学受験で子どもに丸付けをさせてはいけない4つの理由
3. 親が子どもの学習状況を把握できない
これも非常に大きな問題です。
親が丸付けをすれば、子どもがどの問題を間違えたのか、どの単元が苦手なのか、
計算ミスが多いのか、それとも根本的に理解できていないのか、といったことが
分かります。
つまり、採点は単に正解と不正解を確認する作業ではありません。
子どもの学習状況を把握するための重要な機会なのです。
子どもが自分で丸付けをしてしまうと、親がこうした情報を得る機会が減ってしまいます。
逆に、親が採点するのであれば、答案を見るだけで子どもの理解度をある程度把握できます。
その後の学習計画を立てるうえでも、大きなメリットがあります。
中学受験で子どもに丸付けをさせてはいけない4つの理由
4. 貴重な勉強時間を丸付けに使うのはもったいない
中学受験では、時間は非常に貴重です。
限られた時間の中で、できるだけ多くの問題に取り組み、理解を深め、苦手分野を
克服しなければなりません。
その貴重な時間を、丸付けという作業に使う必要があるでしょうか。
もちろん、自分の間違いを確認し、原因を分析することには大きな意味があります。
しかし、それと自分で丸付けをすることは別の話です。
親が採点した答案を見て、子ども自身が間違いの原因を考えればよいのです。
採点する人と、間違いを分析する人は、必ずしも同じである必要はありません。
5. 自立心を育てることと、丸付けをさせることは別
「いつまでも親が丸付けをしていたら、自立できないのでは?」
そう考える保護者もいるかもしれません。
しかし、自立心を育てることと、丸付けを自分でさせることは別問題です。
自分で学習計画を立てる、自分の苦手分野を把握する、間違えた問題を解き直す。
こうしたことを通じても、自立心は十分に育てられます。
もちろん、簡単な計算問題や漢字テストなど、自分で採点させてもよい場面はあります。
ただし、中学受験の重要な演習や過去問などについては、親が採点することを
基本にしてよいと思います。
まとめ:子どもは勉強に集中すればいい
中学受験は、子ども一人で戦うものではありません。
問題を解くのは子どもですが、採点、学習状況の把握、学習計画の管理、
精神的なサポートなどは、できる限り大人が引き受ければよいと思います。
親が丸付けをすることは、子どもの勉強を管理するためだけではありません。
子どもの負担を少しでも減らし、勉強に集中できる環境をつくるためでもあります。
子どもに自立心を身につけさせたいからといって、何でも自分でやらせる必要
はありません。
中学受験においては、子どもがやるべきことと、親が引き受けるべきことを分けることも、
非常に重要な戦略だと考えています。
中学受験で子どもに丸付けをさせてはいけない4つの理由