地球温暖化:京都議定書(1997年)→パリ協定(2015年)→気候変動サミット(2021年)

2021年4月、アメリカ(バイデン大統領)が主催した、

「気候変動サミット」が(オンラインで)開催されました。

バイデン大統領は「2030年までに(2005年比)で温室効果ガスを

半減する」という目標を設定しました。

 

「地球温暖化」は理科+社会

地球温暖化については、中学受験的には「理科」(しくみ)と「社会」(人間

社会の対応)の両面で理解する必要があります。

 

「地球温暖化」の理科的仕組み

「地球温暖化」を理科的に理解すると以下のようになります。

地球温暖化:(ここ数十年で)地球全体の平均気温が少しずつ上がっていること

ポイントは、二酸化炭素など(温室効果ガス)の増加という点です。

地球温暖化の理科的な仕組み

1)太陽光が地表を暖める

2)赤外線(熱線)を放出

3)二酸化炭素などの温室効果ガスが赤外線を吸収

4)(二酸化炭素などが増えると)宇宙に出る熱が少なくなる

5)二酸化炭素などの温室効果ガスの増加が地球温暖化を起こす

画像出典『塾技100理科』p206

温室効果ガス」には、二酸化炭素以外に、水蒸気、メタン、フロンガスなどがあります。

(最も温室効果があるのは「水蒸気」ですが、人間の力で調整できないので、それが可能な、

二酸化炭素やフロンガスなどが「やり玉」にあがります)

 

温室効果ガスが増える原因

1)化石燃料(石油、石炭、天然ガスetc)の大量消費

2)森林の大規模伐採→(光合成による)二酸化炭素吸収量の減少

 

地球温暖化の影響

・海面上昇 ・異常気象 ・伝染病の増加など

二酸化炭素は夏に減り(光合成が盛ん)、冬に増える!

画像出典『塾技100理科』p206

 

「地球温暖化」を時事問題的理解

「地球温暖化」を時事問題として理解するには、人間社会の対応を歴史的に

知っていきましょう。

その前に、科学的な事実として、現在地球を覆っているCO2の半分が

1990年~2020年【ここ30年】に排出されたものであるという事を知りましょう。

つまり、「もうヤバイ」という状況に世界がなってきていると言えます。

そして、現在のCO2の排出国ベスト5は「1中国2アメリカ3インド4ロシア5日本」です。

(人口比では1アメリカ2韓国3ロシア4日本5ドイツ6中国)

【京都議定書(1997年)→パリ協定(2015年)→気候変動サミット(2021年)】

「地球温暖化」への国際社会の対応

★1997年 京都議定書:アメリカ不参加(ブッシュJr・子供の方)

★2015年 パリ協定:米参加(オバマ)→トランプが離脱→2021年バイデン大統領が復帰

★2021年 気候変動サミット(バイデン大統領)

1997年に「京都議定書」が結ばれました。

温室効果ガス(CO2)削減を先進国で話し合って減らそうという話です。

ただ、アメリカ(ブッシュJr大統領・子供の方)が不参加でした。

理由は「先進国だけが制限されるのはおかしいやろ」という理屈でした。

その後、より「地球温暖化やばい」という状況になり結ばれたのが、

★2015年 パリ協定:米参加(オバマ)→トランプが離脱→2021年バイデン大統領が復帰

です。これは、先進国だけでなく、159カ国が参加し、CO2削減目標を立てました。

(産業革命~2100年までの温度上昇2℃以内等々)

「パリ協定」は、アメリカはオバマ大統領が積極的に参加しました

が、しかし、その後、トランプ大統領になり、アメリカがパリ協定を離脱しました。

2021年にジョー・バイデン大統領が就任し、アメリカはパリ協定に復帰しました。

そして、2021年4月、アメリカ(バイデン大統領)が主催した、

「気候変動サミット」が(オンラインで)開催されました。

バイデン大統領は「2030年までに(2005年比)で温室効果ガスを

半減する」という目標を設定しました。

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【気候変動サミット(2021年)まとめ】

・米政府(バイデン大統領)主催でオンラインで開幕

・2030年に向けた温暖化ガスの排出削減目標

 ・日本は2013年度比46%減目指す

・中国は石炭消費削減を表明

・再生可能エネルギーの活用など実効性が課題

・2021年11月に英でCOP26(第26回気候変動枠組条約締約国会議)

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これまで、世界各国の「努力目標」はただの一度も達成されていませんが、

果たしてどうなるのでしょうね・・・。

やはり「経済発展とCO2削減」は基本的には相容れませんから、その辺りを

どうするかが鍵になりそうですが、強制力のない【目標】では・・・。

グレタさん

スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥーンベリさん(2003年~)が批判しているのは、

「パリ協定(2015年)後も、世界の権力者どもは全然CO2削減を本気で

やってないやないか!お前等の利益のために我々若者の未来が~!!!」ということになりますね。

日本は「化石賞」

日本は世界から批判されています。

不名誉な賞である「化石賞」を受賞しています。

地球温暖化問題で、日本が世界から批判されている

理由は、石炭火力発電が増えて、さらにそれを輸出しているからです。

石炭火力発電は、CO2をめっちゃ出します・・・。

図1

日本で使用した電力の発電方法の割合です(2019年)。

火力(石炭・LNG・石油)が75%、原子力は6.5%ですね。

福島第一原発事故(2011年3月11日東日本大震災で起きた爆発事故)

後、日本は一度すべての原発を停止しました。

2021年3月現在、日本の原子力発電は

●大飯(おおい)原発(福井県)

●玄海原発(佐賀県)

●川内原発(鹿児島県)

以外は稼動していません。

原発発電=危険だけどクリーン

火力発電=(原発より)安全だけどCO2ガンガン排出

という事になります。

こりゃ、電気使わずに生活するしかない???