
2021年4月、アメリカ(バイデン大統領)が主催した、
「気候変動サミット」が(オンラインで)開催されました。
バイデン大統領は「2030年までに(2005年比)で温室効果ガスを
半減する」という目標を設定しました。
「地球温暖化」は理科+社会
地球温暖化については、中学受験的には「理科」(しくみ)と「社会」(人間
社会の対応)の両面で理解する必要があります。
「地球温暖化」の理科的仕組み
「地球温暖化」を理科的に理解すると以下のようになります。
地球温暖化:(ここ数十年で)地球全体の平均気温が少しずつ上がっていること
ポイントは、二酸化炭素など(温室効果ガス)の増加という点です。
地球温暖化の理科的な仕組み
1)太陽光が地表を暖める
2)赤外線(熱線)を放出
3)二酸化炭素などの温室効果ガスが赤外線を吸収
4)(二酸化炭素などが増えると)宇宙に出る熱が少なくなる
5)二酸化炭素などの温室効果ガスの増加が地球温暖化を起こす
画像出典『塾技100理科』p206
「温室効果ガス」には、二酸化炭素以外に、水蒸気、メタン、フロンガスなどがあります。
(最も温室効果があるのは「水蒸気」ですが、人間の力で調整できないので、それが可能な、
二酸化炭素やフロンガスなどが「やり玉」にあがります)
温室効果ガスが増える原因
1)化石燃料(石油、石炭、天然ガスetc)の大量消費
2)森林の大規模伐採→(光合成による)二酸化炭素吸収量の減少
地球温暖化の影響
・海面上昇 ・異常気象 ・伝染病の増加など
二酸化炭素は夏に減り(光合成が盛ん)、冬に増える!
画像出典『塾技100理科』p206
「地球温暖化」を時事問題的理解
「地球温暖化」を時事問題として理解するには、人間社会の対応を歴史的に
知っていきましょう。
その前に、科学的な事実として、現在地球を覆っているCO2の半分が
1990年~2020年【ここ30年】に排出されたものであるという事を知りましょう。
つまり、「もうヤバイ」という状況に世界がなってきていると言えます。
そして、現在のCO2の排出国ベスト5は「1中国2アメリカ3インド4ロシア5日本」です。
(人口比では1アメリカ2韓国3ロシア4日本5ドイツ6中国)
【京都議定書(1997年)→パリ協定(2015年)→気候変動サミット(2021年)】
「地球温暖化」への国際社会の対応
★1997年 京都議定書:アメリカ不参加(ブッシュJr・子供の方)
★2015年 パリ協定:米参加(オバマ)→トランプが離脱→2021年バイデン大統領が復帰
★2021年 気候変動サミット(バイデン大統領)
1997年に「京都議定書」が結ばれました。
温室効果ガス(CO2)削減を先進国で話し合って減らそうという話です。
ただ、アメリカ(ブッシュJr大統領・子供の方)が不参加でした。
理由は「先進国だけが制限されるのはおかしいやろ」という理屈でした。
その後、より「地球温暖化やばい」という状況になり結ばれたのが、
★2015年 パリ協定:米参加(オバマ)→トランプが離脱→2021年バイデン大統領が復帰
です。これは、先進国だけでなく、159カ国が参加し、CO2削減目標を立てました。
(産業革命~2100年までの温度上昇2℃以内等々)
「パリ協定」は、アメリカはオバマ大統領が積極的に参加しました。
が、しかし、その後、トランプ大統領になり、アメリカがパリ協定を離脱しました。
2021年にジョー・バイデン大統領が就任し、アメリカはパリ協定に復帰しました。
そして、2021年4月、アメリカ(バイデン大統領)が主催した、
「気候変動サミット」が(オンラインで)開催されました。
バイデン大統領は「2030年までに(2005年比)で温室効果ガスを
半減する」という目標を設定しました。
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【気候変動サミット(2021年)まとめ】
・米政府(バイデン大統領)主催でオンラインで開幕
・2030年に向けた温暖化ガスの排出削減目標
・日本は2013年度比46%減目指す
・中国は石炭消費削減を表明
・再生可能エネルギーの活用など実効性が課題
・2021年11月に英でCOP26(第26回気候変動枠組条約締約国会議)
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これまで、世界各国の「努力目標」はただの一度も達成されていませんが、
果たしてどうなるのでしょうね・・・。
やはり「経済発展とCO2削減」は基本的には相容れませんから、その辺りを
どうするかが鍵になりそうですが、強制力のない【目標】では・・・。
グレタさん
スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥーンベリさん(2003年~)が批判しているのは、
「パリ協定(2015年)後も、世界の権力者どもは全然CO2削減を本気で
やってないやないか!お前等の利益のために我々若者の未来が~!!!」ということになりますね。
日本は「化石賞」
日本は世界から批判されています。
不名誉な賞である「化石賞」を受賞しています。
地球温暖化問題で、日本が世界から批判されている
理由は、石炭火力発電が増えて、さらにそれを輸出しているからです。
石炭火力発電は、CO2をめっちゃ出します・・・。
日本で使用した電力の発電方法の割合です(2019年)。
火力(石炭・LNG・石油)が75%、原子力は6.5%ですね。
福島第一原発事故(2011年3月11日東日本大震災で起きた爆発事故)
後、日本は一度すべての原発を停止しました。
2021年3月現在、日本の原子力発電は
●大飯(おおい)原発(福井県)
●玄海原発(佐賀県)
●川内原発(鹿児島県)
以外は稼動していません。
原発発電=危険だけどクリーン
火力発電=(原発より)安全だけどCO2ガンガン排出
という事になります。
こりゃ、電気使わずに生活するしかない???