消去算の解き方は3つ!「そろえる」「おきかえる」「全て加える」(文章題)―「中学受験+塾なし」の勉強法・教え方

 

消去算とは?

消去算とは、2種類以上の異なる物のそれぞれの数量等を求める

算数の計算です。

消去算の解き方には主に3つのテクニックがあります。

1)1つの数を最小公倍数で揃え、差を考えて消去する

2)等しい部分をおきかえて消去する(代入法)

3)式をすべて加えて新たな式を作る

 

他の多くの算数の問題同様、ポイントは「そろえる」「ひとつにする」事

です。それによって初めて計算が出来るようになっています。

(そろえるため、ひとつにするためのテクニックが上の3つです)

問題もなく、文章だけではまったく意味が不明でしょう・・・。

以下で説明します。

 

消去算の解き方0:加減法

中学受験の問題ではここまでシンプルなものは出ませんが、基本として

覚えておきましょう。

例題)りんご3個とみかん2個で420円、りんご2個とみかん2個で320円です。

りんご1個、みかん1個の値段はそれぞれ何円ですか?

解き方)

みかんの数が同じなので、「消去」することができます。図で考えましょう。

420円-320円でりんご一個の値段が分かります。

それが分かればできますね?100円です。

「りんご2個とみかん2個で320円」

ですから、

(100×2)+みかん2個=320

みかん2個=320円-200円

みかん1個=60円

答え)りんご100円、みかん60円

この形は中学受験でそのまま出てくることはないでしょうが、問題の時点では

バラバラの個数を、どちらかを消去できるようにいかにそろえるかが消去算を

解くためのポイントになります。

 

消去算の解き方テクニック1:最小公倍数でそろえる

【1つの数を最小公倍数で揃え、差を考えて消去する】

2つの異なる数字を最小公倍数でそろえて問題を解きます。

例題)シャーペン3本と消しゴム2個買うと500円です。シャーペン5本と

消しゴム3個買うと810円になります。それぞれいくらか答えなさい。

これが消去算の典型的パターンの問題です。他の多くの算数の問題同様、

ポイントは「そろえる」事です。

 

消去算の解き方・テクニック2:等しい部分をおきかえて消去する(代入法)

「そろえる」「ひとつにする」というのは、算数の文章題を解く際の

もっとも大事な考え方です。消去算を解くテクニック2「等しい部分を

おきかえて消去(ひとつにする)」も同じです。

例題)ぶどう3個といちご4個を買うと690円です。ぶどう1個の値段が

みかん1個の値段より90円高いとき、ぶどうは1個いくらですか?

等しい部分をおきかえて消去する(代入法)」のテクニックを使います。

「そろえる」「ひとつにする」事で計算できるようにするという

発送・考え方です。

ぶどうを「A」、いちごを「B」として表すと、

AAA+BBBB=690円です。

(3A+4B=690円)

ここで、「等しい部分をおきかえて消去する(代入法)」(ひとつにする)

ために、「ぶどう(A)1個の値段がみかん(B)1個の値段より90円高い」

利用します。

A=B+90

という式が成り立ちます。ここがポイントです。

となると、

AAA+BBBB=690円

(3A+4B=690円)

をAのみで表せますね?

B+90

ですから、

(B+90)+(B+90)+(B+90)+4B=690

3B+270+4B=690

7B=420

B=60

みかん1個が60円となります。

ぶどう1個はみかん1個より90円高いのですから、

60+90=150

150円

答え)150円

大事なのは、「ぶどう(A)」と「みかん(B)」を一つの式

で表すという事です。

 

消去算の解き方・テクニック3:式をすべて加えて新たな式を作る

●関係式を全て加える事で、新たな式を作る●

基本的には登場する物の数が【4つ】以上になる事が多いです。

例題)4種類の文房具A,B,C,Dがあります。AとBとCを一つずつ買うと

1620円、AとBとDを一つずつ買うと1930円、AとCとDを一つずつ買う

と1320円BとCとDを一つずつ買うと1640円になります。このとき

A,B,C,Dはそれぞれいくらになりますか?

この種の問題は、問題文を読んだ段階で、

「あ、これは消去算の【関係式を全て加えて新たな式を作る】のテクニック

だな!」とピンと来るようになりましょう。これも、

他の多くの算数の問題同様、ポイントは「そろえる」「ひとつにする」事

です。

●関係式を全て加える事で、新たな式を作る●

問題文を上記の式で表せればほぼ解けたと言えます。

【関係式を全て加えて新たな式を作る】

です。

3A+3B+3C+3D=6510円

3×(A+B+C+D)=6510円

A+B+C+D=2170円

ここまでは大丈夫でしょうか?

そうすると以下の式からA,B,C,Dが出せます。

分かりましたでしょうか?

A+B+C+D=2170円

が分かれば、

A+B+C=1620円

が分かっているので、Dが出せるという寸法です。

答え)A530円、B850円、C240円、D550円

 

消去算の中学受験問題等

問題)京華中学

りんご3個とみかん4個を買うと700円で、りんご1個とみかん1個を

買うと220円です。りんご1個の値段は何円か答えなさい。

 

    

 

問題)山手学院中学

4つの整数A,B,C,Dがあります。AとBとCの3つの平均が10、AとCの

2つの平均が12、BとDの2つの平均が9の時、Dはいくつか答えなさい。

 

問題)浅野中学

2種類の商品A,Bがあります。Aを2個、Bを5個買うと9500円、Aを3個、

Bを2個買うと7100円になります。このとき、AとB1個の値段を求めなさい。