差集め算とは?
差集め算は、「1個あたりの差」と「全体の差」から個数を
求める問題です。
全体の差÷1個当たりの差=個数
こんな問題です。
「何個かのケーキを4個ずつ箱につめると、6個ずつ箱に
つめるときと比べて3箱多くなる。ケーキは何個ありますか?」
最初は良く分からないでしょうが、「解法・手続き」を覚えて
この種の問題に慣れれば大丈夫だと思われます。
差集め算の解き方・テクニックは2つあり、「面積図」を書く方法と、
「図表」を書く方法です。
個人的には図表の方が、1個辺りの差、全体の差が分かりやすいかな
という気がします。
差集め算の解き方のテクニック1(面積図)
全体の差÷1個当たりの差=個数
例題)
「何個かのケーキを4個ずつ箱につめると、6個ずつ箱に
つめるときと比べて3箱多くなる。ケーキは何個ありますか?」
「平均」や「食塩水問題」などで使う「面積図」を書きます。
(図の出典:『塾技100』p16)
面積図に慣れていれば、すぐに解けそうですが、慣れていない場合は
ちょっと難しいでしょうか?
「平均・比」の面積図の場合は、
●出っ張った部分とへこんだ部分の面積が同じ●
でした。
基本的には「差集め算」でも、共通している部分以外の面積が同じ
という点を利用します。
上記ですと、「ア=イ」という事になります。
この形が基本です。
●面積図を正確に書く
●「ア」と「イ」の面積が同じ事を利用する
(図の出典:『塾技100』p16)
例題)
「何個かのケーキを4個ずつ箱につめると、6個ずつ箱に
つめるときと比べて3箱多くなる。ケーキは何個ありますか?」
●二つの箱の総量は同じです
●重ねた場合にはみ出た部分を確認する
●はみ出た部分「ア=イ」である事が分かる(覚えてしまって良いです)
●「ア」か「イ」どちらかが分かるはずなので、そこから計算してもう一つを出す
上記では、「イ」の面積が3×4=12と分かります。
ですので「ア」も12です。「ア」の縦が2なので、横は12÷2=6ですね。
ケーキは6×6=36、4×(6+3)=4×9=36
答え)36個
(図の出典:『塾技100』p16)
右側の図を正確に書けるかどうかがほぼ全てです。
線分図や面積図はある程度は慣れですので、多くの問題を
解きましょう。
差集め算の解き方のテクニック2(図表)を書く
もう一つのやり方は「図表」にするというものです。
公式は
全体の差÷1個当たりの差=個数
です。これを覚えれば、図表に書かなくてもできる事が多いです。
例題)ミカンが複数あります。3個ずつ皿にのせていくと、
20個余りました。そこで、5個ずつにのせ直したら、余りは
4個になりました。ミカンは何個あるでしょうか。
全体の差÷1個当たりの差=個数
ですから、
全体の差=20-4=16
1個辺りの差=5-3=2
個数16÷2=8
ここで「個数」は皿の数ですから、8皿ですので、
8×5+4=44
8×3+20=44
となります。
答え)44個
もちろん、「図表」を書くのがより正確にできます。
全体の差÷1個当たりの差=個数
もちろん、冒頭に載せた問題も、「図表」にする事ができます。
全体の差÷1個当たりの差=個数
例題)
「何個かのケーキを4個ずつ箱につめると、6個ずつ箱に
つめるときと比べて3箱多くなる。ケーキは何個ありますか?」
上記図表から6箱なので、6×6=36、4×(6+3)=36
となります。
差集め算で図表を書く際のポイントは、
●全体の差、一個当たりの差から個数を出す●
という点です。まさに、
全体の差÷1個当たりの差=個数
差集め算の中学入試問題等
問題)
ことさんは30円のキャンディーを、ななさんは50円のガムをそれぞれ
何個か買いました。ことさんの買ったキャンディーは、ななさんの買っ
たガムの個数よりも2個多かったですが、金額はななさんのほうが40円
多くなりました。ことさんはキャンディーを何個買ったでしょうか。
図表を書きます。
全体の差÷1個当たりの差=個数
? ÷20円 =?
ですね?分かっている事は、ことさんの30円のキャンディーが2個
多く、ななさんの50円のガムの合計金額が40円多かった事です。
こういう場合は、無理やりそろえます。
ことさんの30円のキャンディー2個をなかったことにすると、
その分の差額60円が、既に分かっている差40円に加わります。
60円+40円で100円、これが「全体の差」となります。
100円÷20円=5
5個が「個数」です。
問題は「ことさんが買ったキャンディーの個数です。揃っている
部分よりも2つ多いので、
5+2=7個
答え)7個
問題)江戸川学園取手中学
サッカー部の合宿で生徒をいくつかの部屋に1部屋4人ずつ
入れると、各部屋ちょうど一人の空きもなく入りました。
1部屋7人ずつにすると、使わない部屋が2部屋でき、最後の
一部屋は4人未満となりました。
(1)部室は全部で何部屋ありますか?
(2)生徒の人数は何人ですか?
まとめ
以上、
差集め算は面積図(ア=イ)・図表(公式!)で解く!(文章題)―「中学受験+塾なし」の勉強法・教え方
でした。
全体の差÷1個当たりの差=個数
です。これを面積図や図表で整理していくのが基本です。
差集め算の場合は、個人的には図表型の方が良いような
気がします。
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