理科の生物は(かなりの部分)「分類の教科」です。
「何が大枠で、何が小項目で、何が例外なのか」
「なぜそう分類されるのか?違いは何なのか?」
を常に意識しながら勉強しましょう。
この記事では、同じ「無セキツイ動物」(背骨がない)ですが、
昆虫ではないものの詳細をまとめていきます。
中学受験の理科で「昆虫」は必須の項目ですので、それは同時に
「(似てるけど)昆虫ではない」ものを正確に分類できる事も
大事だということになります。
「昆虫」の基本がまだの場合は先に下記の記事を読んで下さい。
昆虫の基本をおさらい(中学受験用)
昆虫に共通の特徴
1 体が3つに分かれる:頭、胸、腹
2 足が6本(3対)で胸にある
3 しょっ角が2本
4 2個の複眼(単眼はあるものとないものがある)
5 「気門」(腹の中の「節」にある)とつながった「気管」で呼吸している
(ヒトの場合の「肺」と「鼻の穴」の関係)
昆虫によって違う点
●羽の数:
・4枚:チョウ、バッタ、トンボなど
・2枚:ハエ、カ、アブ(語呂合わせ:ハエ~カ~ブ)
・0枚:アリ、ノミなど
●完全変態(さなぎがある)と不完全変態(さなぎの時期がない)の昆虫がいる
(昆虫の図解イラスト)
1 体が3つに分かれる:頭、胸、腹
2 足が6本(3対)で胸にある(羽も胸部)
3 しょっ角が2本
4 2個の複眼
以上が「昆虫」の特徴です。
中学入試などの試験上のポイントの一つは、
昆虫の足と羽は胸部から出ているという事です。
(イラスト問題などでよく問われます)
となると、「昆虫ではない」とされるものの特徴は、当然、
昆虫の特徴と明確に違う点を持っている事ですね?
●体が2つに分かれている:クモ(2つ:頭胸部と腹部)
ダニ(2つ:頭胸部と腹部)
●足が8本(クモ:頭胸部に足が8本(4対))
●足が胸部からでていない:クモ8本(頭胸部に足が8本(4対))
●しょっ角がない:ダニ、クモ
といった辺りになります。
まずは「昆虫の基本」を完璧にしましょう。そうすると「昆虫ではない
もの」が分かりやすくなります。
1 体が3つに分かれる:頭、胸、腹
2 足が6本(3対)で胸にある(羽も胸部)
3 しょっ角が2本
4 2個の複眼
間違えやすいが昆虫ではない虫:クモ・ダンゴムシ・ダニ
「昆虫ではない虫」で有名なのは、クモ、ダンゴムシ、ダニです。
また、サソリはクモ類に分類されています(間違えやすいのでよく出題されます)。
画像出典:『中学入試 塾技100理科』p128
クモ類:体2つに分かれる。足が8本で頭胸部から出てる:クモ、サソリ、ダニetc.
甲殻類:足が10本(ダンゴムシは14本)。触角4本(2対):エビ、カニ、ダンゴムシ、ミジンコetc.
ポイントは「足がどこから出ているか」「体の分かれ方」(ABCで表します)です。
●昆虫:胸部(6本・3対)/A+B+C
●クモ類と甲殻類は頭胸部(8本や10本や14本)/AB+C
●多足類は胴部(多数)/A+BC
忘れがちなのは「クモ類と甲殻類は頭胸部」でしょう。
「ダンゴムシ」はクモ類なので、頭胸部から足が14本出ている
事になっていますが、腹部そんだけかい!無理やり分類してません?
昆虫じゃ無いものに関する中学入試問題
問題)武蔵中学(2018年)
下記語群の中で昆虫ではないものをすべて記号で選びなさい
あ:アキアカネ い:ナメクジ う:ナナホシテントウ え:シマハナアブ
お:ショウリョウバッタ か:ジョウロウグモ き:メジロ く:コクワガタ
け:アブラゼミ こ:モンシロチョウ さ:ダンゴムシ し:オオカマキリ
す:トラマルハナバチ
こういった選択肢が多い問題は、「これは確実に違う」「これは確実にそうだ」
というものから線で消していく(「そうだ」はマルで囲んでいく)と混乱しづら
いです。(このブログはオンラインなので、消せませんが・・・)
まとめ
以上、
間違えやすいが昆虫ではない虫:クモ・ダンゴムシ・ダニ―「中学受験+塾なし」の勉強法
でした。
「昆虫ではない虫」で有名なのは、クモ、ダンゴムシ、ダニです。
また、サソリはクモ類に分類されています(間違えやすいのでよく出題されます)。
画像出典:『中学入試 塾技100理科』p128
クモ類:体2つに分かれる。足が8本で頭胸部から出てる:クモ、サソリ、ダニetc.
甲殻類:足が10本(ダンゴムシは14本)。触角4本(2対):エビ、カニ、ダンゴムシ、ミジンコetc.
ポイントは「足がどこから出ているか」「体の分かれ方」(ABCで表します)です。
●昆虫:胸部(6本・3対)/A+B+C
●クモ類と甲殻類は頭胸部(8本や10本や14本)/AB+C
●多足類は胴部(多数)/A+BC
忘れがちなのは「クモ類と甲殻類は頭胸部」でしょう。