出典:https://exam.fukuumedia.com/rika2-12/
ここでは「心臓」について学びます。心臓は肺に挟まれるようにあります。
心臓は、筋肉にできたこぶし大の袋です。心臓がドクンドクンといっているのは
縮む・ゆるむを繰り返しているからです(「はく動」)。
心臓は全身に血液を送り出すポンプの役割をしています。
心臓の4つの部屋:2心房・2心室
心臓は【4つの部屋】に分かれます。向かって左が「右」になるのは、鏡の位置関係だからです。
●2心房:血液が戻ってくる(位置は上・静脈)/左心房・右心房
●2心室:血液が出ていく(位置は下・動脈)/左心室・右心室
左心室は大動脈を通じて全身に血液を送り出すので心臓で最も厚い筋肉です。
なお、心臓がドクンドクンという「はく動」は「脈拍」とは違います。脈拍は
「動脈のはく動」で、心臓のはく動が血液に伝わりできた、血液の強い弱いの
リズムです。手首や首で感じるのが脈拍で、心臓がドクンドクンいうのは「はく動」です。
動脈・静脈・毛細血管
動脈:心臓から送り出される血液が通る血管(大動脈、肺動脈)
靜脈:心臓に戻ってくる血液が通る血管(大静脈、肺静脈)
毛細血管:動脈と静脈をつなぐ細い血管(養分の受け渡しなど)
画像出典『塾技100理科』p148
ですので、血液の流れは①→②→③→④となります。
①(大静脈・右心房)→②(右心室・肺動脈)→③(肺静脈・左心房)→④(左心室・大動脈)
「大~~」は心臓と体がつながっている血管(大動脈)
「肺~~」は心臓と肺がつながっている血管(肺静脈)
酸素が多い血液を「動脈血」と言います。二酸化炭素が多い血液を「靜脈血」と言います。
混乱しそうですが、「動脈血:大動脈・肺静脈」「靜脈血:大静脈・肺動脈」が流れます。
胎児の心臓は右心房と左心房の間に穴があいている(卵円孔・らんえんこう)
胎児の心臓は右心房と左心房の間に穴があいています(卵円孔・らんえんこう)。
理由は、胎盤を通して酸素を多く含む母親の血液から酸素を取り入れるので、
肺に血液を送る必要がないからです。
セキツイ動物の心臓の違い
ほ乳類と鳥類:2心房・2心室
魚類:1心房・1心室→静脈血のみ
両生類:2心房・1心室→動脈血と静脈血が混じる
は虫類:不完全な2心房・2心室→心室の壁が不完全で動脈血と静脈血が混じる
画像出典『塾技100理科』p148
血液の成分と働き
赤血球:ヘモグロビン(赤い色素)を持ち、酸素を運ぶ
白血球:細菌を食べる
血小板:出血したら血液を固まらせる
血しょう:養分・不要物・二酸化炭素を運ぶ
画像出典『塾技100理科』p148