都立中高一貫校と私立中学を上手に併願する4つのポイントはこれ❕公立中高一貫の適性検査対策❕

都立中高一貫校と私立中学の併願をする際に必須の勉強法があります。

(都立以外の公立中高一貫校でも同じです)。

先に結論を書きます。

■都立中高一貫校と私立中学の併願は可能です■

実際に、都立中高一貫校で最難関とされる小石川中学では30~40%が

私立中学との併願と言われています。それ以外の都立中高一貫校でも

平均20%程度が私立中学との併願と思われます。

★都立中高一貫校と私立中学を上手に併願する4つのポイントはこれ❕★

1 私立中学用の受験勉強→都立中高一貫の適性検査対策の順番ならOK

(逆は難しいです。適性検査の練習を積んでも私立型の知識偏重にはあまり役立ちません)

2 ある程度の詰め込み(私立中学の受験勉強)は適性検査にも役立つ

3 最初(4~5年生)は私立中学受験用の勉強だけでも問題ない

4 難関私立中学や国立中学は「記述」が必須→都立中高一貫校の適性検査と重なる

なんでそんなことが言えるの?と思ったそこのあなた、正解です。

なんでか説明します。

 

この記事の信頼性:うちの子が完全にそうだった

上記四点を科学的(誰にとっても同じ答えになる)に考えればそうだと

思えるかと思いますが、実例があります。

うちの子(都立中高一貫校に合格)が完全にそうだったからです。

そもそも、もともとは、私立中学+国立中学の併願で考えていました。

私立中学の受験と国立中学の受験は、内容的には似ています(都立中高一貫

の適性検査ほどは離れていません)。

ですので、4年生の終わりくらいから始めた

「中学受験の勉強=私立中学用の勉強」

でした。

具体的には、

「算数」「理科」「社会」は基本パターンをおさえて、それを繰り返し、

基礎を身につけてその上で細部に入っていくという受験勉強の王道です。

悪く言えば、些末な受験勉強的な「差」を上手に解けるようにしていく

やり方です。

一方、都立中高一貫校(公立中高一貫校)の適性検査は、些末な知識を

問う問題はほとんど出ません。

ですので、一見すると、私立中学用の受験勉強と都立中高一貫校の適性検査

の勉強は全く重ならないように見えますが、そんな事はありません

(詳細は下記でまとめます)

事実、うちの子は、6年生の秋くらいまでは、2月1日と2日は私立中学、

2月3日は国立中学を受験する予定でした。

が、諸々の変化・事情があり、2月3日を(一番近くて歩いても行ける)

都立中高一貫校を受検(適性検査の場合「受験」ではなく「受検」と表記)

する事になりました。

2月3日は、国立中学と都立中高一貫校が一斉に試験をしますので、一校しか

受けられません。都立中高一貫校を受ける可能性はあるかと思ってはいましたが、

受ける可能性としては国立中学7割、都立中高一貫3割かと思っていたので、

適性検査の対策は6年生の秋の段階でそこまではしていませんでした

それでも間に合った理由は、私立中学・国立中学用の受験勉強をガッツリ

していたからです。特に、難関校用の「記述」対策はかなりやっていました

都立中高一貫校の適性検査の問題は、基本が「記述」です。

作文的な適性Ⅰ以外の適性Ⅱ、適性Ⅲも「書かせる」「説明」させる問題が

ほとんどです。

四谷大塚偏差値55以上の難関~最難関の中学校では、私立中学であっても

多くの学校で記述があります。

ここが私立中学と都立中高一貫校の「受験・受検」でかなり重なる部分です

(詳細は下記で)

うちの子は、記述対策は5年生からかなりやっていたので、かなりスムーズに

私立中学・国立中学の受験勉強から都立中高一貫校の適性検査対策に移行

できました。結果としては私立中学も都立中高一貫も全部受かりました。

 

都立中高一貫校と私立中学を上手に併願する4つのポイントはこれ❕

★都立中高一貫校と私立中学を上手に併願する4つのポイントはこれ❕★

1 私立中学用の受験勉強→都立中高一貫の適性検査対策の順番ならOK

(逆は難しいです。適性検査の練習を積んでも私立型の知識偏重にはあまり役立ちません)

2 ある程度の詰め込み(私立中学の受験勉強)は適性検査にも役立つ

3 最初(4~5年生)は私立中学受験用の勉強だけでも問題ない

4 難関私立中学や国立中学は「記述」が必須→都立中高一貫校の適性検査と重なる

 

1 私立中学用の受験勉強→都立中高一貫の適性検査の順番ならOK

私立中学用の受験勉強→都立中高一貫の適性検査の順番ならOKですが、

逆は難しいです。適性検査の練習を積んでも私立型の知識偏重にはあまり

役立ちません。

理由は、都立中高一貫校の適性検査も、「算数」「理科」「社会」などの

【知識】を前提としているからです。

一見すると、都立中高一貫校の適性検査は知識なしで解けそうと思ってし

まう方もいるようですが、そんなことはありません。

都立中高一貫校の適性検査は各教科の知識があると断然有利です。

その知識はまさに私立中学型の受験勉強です。

算数なら「●●算」的なものが多数ありますが、それを知っているのと知らないのでは

都立中高一貫校の適性検査の問題を前にしたときに全然違います。

どこか知らない土地に行った際に、ある程度の地図が頭に入っているかどうか

という感じの違いですね。『塾技』に載っているようなやつです。

 

とはいえ、やや難関くらいの私立中学でよくある、「いやらしい細かさ」

は都立中高一貫校の適性検査では必要とされません。

あくまでも、基本的な知識がきっちりと入っているかどうかが大事です。

1867 大政奉還→王政復古の大号令

1877 西南戦争

この10年を明治初期の「「武士」がいらなくなっていく時代」と本質的に

理解している必要はありますが、細かな知識、例えば、

「維新三傑」は西郷隆盛、木戸孝允、大久保利通で、伊藤博文は違うとか、

岩倉使節団の副使は木戸孝允・大久保利通・伊藤博文・山口尚芳と

いった些末なトリビアクイズ的なものは求められません。

 

ですので、「算数」「理科」「社会」の私立中学受験用の知識は、

都立中高一貫校の適性検査でも役に立ちます。むしろ、ある程度は

やっておいた方が良いでしょう

逆に、適性検査型の対策だけをしていた場合、私立中学が求める

「一問一答的知識」が圧倒的に足りないので、急な対策はほぼ無理です。

 

2 ある程度の詰め込み(私立中学の受験勉強)は適性検査にも役立つ

上の「1私立中学用の受験勉強→都立中高一貫の適性検査の順番ならOK」

で書いたことと重なりますが、各教科の詰め込み的学習は、結果として

都立中高一貫校の適性検査にも役立ちます。

むしろ、ある程度は詰め込んでおかないと高得点は難しいです。

 

理由は、これも既に書きましたが、

都立中高一貫校の適性検査も、「算数」「理科」「社会」などの

【知識】を前提としているからです。

 

そうでなければ、開成や女子学院と併願して小石川中学を受ける人はそんなに

多くならないでしょうし、早実や明大明治と都立武蔵、三鷹中等教育学校を

併願する6年生はそんなにいないでしょう。

でも現実にはそれらの併願や、同時合格(同時不合格の方が現実には多いと

思いますが…)は一定数いるわけです。

 

ここまでの話を総合してしまうと、

●都立中高一貫校の適性検査対策だけをやるのは危ないのでは?●

とすらなりますね。

事実そうだと思います。

都立中高一貫校の適性検査対策でなかなか成績が上がらない、できるように

ならないというパターンの多くは、「基礎知識が足りない」という点に起因

しているようです。

各教科の基礎知識・詰め込みをした上で、都立中高一貫校の適性検査対策とし

ての記述・説明の練習をするのはかなり理に適っています

こんな事を言ってしまうと身も蓋(みもふた)もありませんが、都立中高一貫校

など公立の中学校では入学者の選抜手段に、試験を受けること(=受験)を実施

することが許されていないため、都立中高一貫校に適している生徒か、

検査を受ける(=受検)ことにより、入学者を決定しているとされていますが、

都立中高一貫校の適性検査も現実は差をつけるための受験

です。

ですので、僕の感覚としては、

都立中高一貫校の適性検査は、5年生~6年生春くらいまでに、私立中学受験用の

詰め込みをある程度やっていた方がかなり有利だと思います

 

3 最初(4~5年生)は私立中学受験用の勉強だけでも問題ない

ここまでの話をまとめると、

最初(4~5年生)は私立中学受験用の勉強だけでも問題ない」

と言えます。

都立中高一貫校の適性検査の対策は、究極的には

【慣れ・記述・説明】

の3点です。

その土台となるのが、「私立中学受験用の知識」です。

両方はできない?

non ノン のん!

できます。

既に書いたように、「私立中学受験用の知識」といっても、いわゆる超些末・

細かい、(悪い意味での)ザ・ジュケン的な知識は不要です。

そういった問題が多いのは、実は最難関中学ではなく、その下、四谷大塚偏差値

55~60くらいの私立中学です。

この辺の学校の問題を解ける必要はなくて、偏差値で言うと、四谷大塚の80%偏差値

で50くらい、この辺りの中学校の入試問題を解けるようになっていれば大丈夫

です。

算数なら『塾技』、理科なら『塾技』+『コアプラス』(サピックスの一問一答)、

社会も『コアプラス』、こういった辺りをガンガン回せばできるようになります。

  

むしろ、

最初(4~5年生)は私立中学受験用の勉強だけでも問題ない」

と思います。

まずは基礎知識を頭に入れて土台を作るという事ですね。

 

4 難関私立中学や国立中学は「記述」が必須→都立中高一貫校の適性と重なる

難関私立中学や国立中学は「記述」が必須→都立中高一貫校の適性と重なる

これが、

■都立中高一貫校と私立中学の併願は可能です■

と考える最大のポイントかもしれません。

 

いわゆる私立御三家(開成、麻布、私立武蔵/桜蔭、女子学院、雙葉)は、国語

にすべて「記述」があります。

むしろ、「国語はほぼ記述」と言ってもいいくらいです。

都立中高一貫校の適性検査は、それこそ「ほぼ全部記述」です。

かなり重なります。というか丸被りといっていいくらいです。

 

都立中高一貫校は10校ありますが、四谷大塚偏差値で58~65くらいの

難関~最難関の学校しかありません。

もちろん、学費や受検料が格安な事もあって、いわゆる記念受検をする

層もいまだに多数いるために、倍率が3~6倍(2022年)くらいあり、

2022年の受検倍率が最も高かった三鷹中学の場合5.9倍でした。

つまり、6人のうち5人が落ちるという事で、都立中高一貫校は実質

「落ちるのが前提」の試験です。

つまり、受検している層がかなり幅広いという事になります。

とはいえ、「勝負になるレベルの子たち」は、ほぼ全員、「もち偏差値」は

高いでしょう。おそらく四谷大塚偏差値で50~60以上の勝負になっていると

思います。

 

ですので、都立中高一貫校と私立中学を併願する子は、難関の私立中学を

受けている可能性が高いです。

となると、なおさら、受験問題と受検問題が重なるわけです。

どちらも「記述」対策が必須ですので。

 

まとめ

私立中学と都立中高一貫校(公立中高一貫校)は併願できます。

むしろ、都立中高一貫校の対策として、私立中学用の受験勉強を

先にしておくのは良い事ですらあるかもしれません。

 

私立中学受験用の知識を詰め込んで、それを土台に都立中高一貫校の

適性検査的な「記述・説明」の対策をしていくという事ですね。

★都立中高一貫校と私立中学を上手に併願する4つのポイントはこれ❕★

1 私立中学用の受験勉強→都立中高一貫の適性検査の順番ならOK

(逆は難しいです。適性検査の練習を積んでも私立型の知識偏重にはあまり役立ちません)

2 ある程度の詰め込み(私立中学の受験勉強)は適性検査にも役立つ

3 最初(4~5年生)は私立中学受験用の勉強だけでも問題ない

4 難関私立中学や国立中学は「記述」が必須→都立中高一貫校の適性と重なる

うちの場合、結果として、

私立中学受験用の知識を詰め込んで、それを土台に都立中高一貫校の

適性検査的な「記述・説明」の対策をしたという事になりますが、

都立中高一貫校の適性検査のみの対策は、6年生の11月くらいから

でした。もちろん「記述」の対策はずっとやっていましたが。

 

ですので、都立中高一貫校と私立中学の併願は可能です。

上記の点をよく考慮して勉強を進めていってください。

 

チャオ。

 

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