「分数の計算」の基本は別の記事をどうぞ。
ここでは、「中学受験」に出題されやすい「既約分数」
の問題を取り上げます。
え?既約分数?何それ?ですよね?
大丈夫です。そこから説明します。
既約分数:それ以上約分できない分数
「既約分数」とは、分母と分子の最大公約数が1で、
それ以上約分できない分数のことです。
「既に約分し尽くしている分数」と考えれば良いのでしょうか?
なお、「既約分数」の問題を解く際には、「素数」(1とその数字以外
では割れない数字)と「倍数判定法」の知識があったほうがいいので、
まだ未読の方は素数と倍数判定法の記事をどうぞ。
上記の画像では、全て同じ割合の分数ですが、
既約分数→2/5
既約分数ではない→4/10, 28/70
となります。理由は4/10, 28/70はまだ約分できるからです。
中学受験の算数で多いのは、分数と分数の間にある既約分数(の数)を
求めさせる問題です。
既約分数の問題を解くテクニック・解法・手続き
1 倍分(分母と分子に同じ数をかける)して、条件の数字に揃える
整数で倍分できない場合、小数や分数で倍分する!
2 間にある分数を確認する・約分できる分数と既約分数に分ける
3 問われているものを答える(問題文よく読むこと!)
倍分?大丈夫です。分母と分子に同じ数をかける事です。
2/2とか8/8とかです。ポイントは、倍分しても分数としての
割合は変わらない事です。約分の反対と考えればいいのかな?
例題)1/2より大きく、5/6より小さい分数で、24を分母とする既約分数を全て求めよ
解法・手続き)
この種の「既約分数」の問題のパターンはほぼ決まっています。
1 倍分(分母と分子に同じ数をかける)して、条件の数字に揃える
2 間にある分数を確認する・約分できる分数と既約分数に分ける
3 問われているものを答える(問題文よく読むこと!)
やってみましょう。
ほぼ同じような問題でも、素直に「揃えられないもの」なども
あります。が、基本は同じです。
例題)1/6より大きく5/8より小さい、分母が12の既約分数は何個ありますか?
解法・手続き)
1 倍分(分母と分子に同じ数をかける)して、条件の数字に揃える
2 間にある分数を確認する・約分できる分数と既約分数に分ける
3 問われているものを答える(問題文よく読むこと!)
やってみましょう。
「既約分数」の中学受験問題
分母が60の分数で、約分できないもののうち、3/5と13/18の間に
あるものを全て求めなさい。(ラ・サール中学)
まとめ―既約分数のテクニック・解き方は2つでOK!
1 倍分(分母と分子に同じ数をかける)して、条件の数字に揃える
整数で倍分できない場合、小数や分数で倍分する!
2 間にある分数を確認する・約分できる分数と既約分数に分ける
3 問われているものを答える(問題文よく読むこと!)
「分数の計算」の基本は別の記事をどうぞ。
なお、「既約分数」の問題を解く際には、「素数」(1とその数字以外
では割れない数字)と「倍数判定法」の知識があったほうがいいので、
まだ未読の方は素数と倍数判定法の記事をどうぞ。