教えてる子の偏差値が17上がった(42→59)話をしたいと思います。
自分の子供の中学受験が終わったので、頼まれた場合、可能な範囲で
「(オンライン)家庭教師」や「受験コンサル」をしています。
その中で、
●受験コンサルの指導を始めて1か月強
●偏差値が17上がった(偏差値42→偏差値59)
子がいますので、その話をします。
もちろん、自慢話ではなく、普遍性のある内容になっているかと思います。
教えてる子の偏差値が17上がった(42→59)話
先に結論を書きます。
★偏差値が17上がった理由・原因は?
1 「正しい勉強のやり方」を知らなかった
2 「正しい勉強のやり方」を知った
3 「正しい勉強のやり方」を実行した
え~と思われるかもしれませんが、これだけです。
これは、中学受験に限ったはなしではありませんが、なかなか成績が伸びない
多くのケースに当てはまるのが、
★やり方が分かっていないまま、ごちゃごちゃと複雑にやり過ぎ★
というパターンです。
これは実は、中学生~高校生、またはそれ以上の年代の「英語の勉強」
によくあります。
英語の本質って実は片手の指で足りるくらいなんですが、それとそれ以外の
大量の文法事項やら、ほとんど使わないような特殊な言い回しやらを同じ基準
で同じ重要度で勉強してしまう人が多いです。
そうすると結果として、「英語」という言語を使って、読んだり書いたり(聞いたり
話したり)を一定レベルでできずに、その前に、頭がゴチャゴチャになってしまう
事がよくあります。
(英語に限らず)勉強はシンプルに本質を突けば簡単にできるようになります。
では、なぜなかなかできるようにならないのか?
シンプルに本質をついていないからです。
受験勉強は短期記憶を長期記憶に変えていくゲーム(競技)です。
ですので、そこにフォーカスを当てるだけです。
指導する子が、何をやっていて、何ができていなくて、今どこにいるのか、
それを確認して軌道修正して、シンプルにやるべきことを教えてやらせる
だけです。
もう一つは、
★やり方が分かっていないまま、チャチャっとやって、やはり定着しないまま次に(以下同)★
というケースです。
これも多いですね。繰り返しますが、
受験勉強は「短期記憶を長期記憶にしていく作業」です。
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ですから、「できないまま」の典型的なパターンは、とりあえずやってみて、
良く分からないまま、次の単元を進めて、前の単元はきれいさっぱり忘れて
結果として、すべてがよくわからないまま、という感じですね。
では、以下で、偏差値が17上がったという具体的な話と、抽象的な話を織り交ぜて
分析してみたいと思います。
1 「正しい勉強のやり方」を知らなかった
四谷大塚偏差値50未満の子は、ほぼほぼ「正しい勉強のやり方」が
正確には分かっていません。
「具体的なやり方が分からない」
という場合は、どこにどういうルートで向かうのかが分からない
という感じのことが多いです。
地図やナビなしで知らない土地の知らない場所に向かえと言われても
それは難しいです。よっぽど運がよくないと目的地につかないでしょう。
「九九」で言うと、2×2は4!、じゃあ3×8は?え~~と分からない!
くらいなイメージですね。
2 「正しい勉強のやり方」を知った
例えば、小学校4~5年生に、
例題)67×18+12×67 (筑波大学付属中学 改)
という掛け算の問題を出して解いてもらっても、おそらく下記のようには
なかなかできないでしょう。
答え)67×(18+12)=67×30=2010
それは、「分配算」というものを知らないからです。
「こんなの自力で解けるじゃん?」ですか?それをやってると、他の問題を
解く時間がなくなります。
受験は制限時間内にどれくらい正解を答案に書けるかのゲームでもあります。
ではどうすればいいのか?
(これは教える人の能力・責任が大きいですが)
①ゴールをハッキリさせる
②ゴールにいたる道のり・ルートを教える
③今、自分がどこにいるのかを教える
④ゴールまでにするべき事の順序を教える
上記の
例題)67×18+12×67
であれば、
①ゴールをハッキリさせる→分配算というテクニックがありそれで解くと速く簡単
②ゴールにいたる道のり・ルートを教える→分配算の仕組み
③今、自分がどこにいるのかを教える→100マス計算からなのか、もう分配算なのか等々
④ゴールまでにするべき事の順序を教える→少しずつハードルを上げる
その上で、繰り返しやって体で覚える。
分配法則(計算の工夫)/a×b+a×c=a×(b+c)・算数/youtube音声動画付き
勉強はいきなりいろいろな事を飛び越えてはできるようになりません。
1)足し算、引き算→それを正確に・速く
2)掛け算・割り算→それを正確に・速く
3)分配法則について知る→何問も解いて理解する・慣れる
大雑把に言ってこういう流れになります。
そうすると1)の所(基本)がまだ完璧でないのに、いきなり3)
の話をされても、意味不明で、「勉強のやり方が分からない」
という事になってしまいます。
ですので、やはり、
「その単元のゴールはどこで、自分は今どこにいるのかを知り」
「ゴールにいたる道に、理解すべき事がどれだけあるのかを知り」
「一つ一つクリアする」
事が「勉強をする」という事になりますね。
「勉強をする」という事がどういうことかある程度わかったら、あとは
ひたすら「やる」という段階・フェーズになります。
3 「正しい勉強のやり方」を実行した
上記の「正しい勉強のやり方」を聞いても、それだけで勉強ができるようになる、
偏差値が上がるという事はほぼありません。
大事なのは「練習」・「訓練」です。
それも繰り返しての練習・訓練です。
短期記憶を長期記憶にするには、
1 繰り返す(予習)
2 語呂合わせ
3 ストーリー(手続き)
4 繰り返す(復習)
5 睡眠をきちんととる
この5点が大事です。
これらをきちんとやる事で、結果として、すぐに忘れてしまう
「短期記憶」が忘れづらい「長期記憶」として定着していく
ことになります。
「繰り返し」が二回出ているのは、当然それくらい大事だから
です。
ただですね、これ、読んだだけではほとんどの人がやりません(僕の
経験上では9割くらいがやりません)。そこはある程度押してあげないと
いけないでしょう。
塾や家庭教師は、その「押してあげる」役でもあります。
中学受験のように小学生がプレイヤーであれば親が押してあげるべきですね。
勉強が良くできるようになるには、ただの丸暗記では、すぐに
忘れてしまうのであまり意味がなく、語呂合わせやストーリー(手続き)
として対象を理解し、何度も何度も何度も繰り返し、
睡眠もきちんととるという事になりそうですね。
これを地道にやれば、まず間違いなく今よりもできるようなる
はずです!なぜなら、それは「科学」(誰にとっても同じ答えになる)だからです。
まとめ
でもですね、上記の話をサラッと読んだだけではほぼ変わりません。
それを「毎日実行する」事が一番ハードルが高いです。
ただ、それを実行できれば、
ほとんどの子が偏差値が上がります。
実際に、教えて1か月ちょっとで偏差値が17上がった実例があるわけですから。
★偏差値が17上がった理由・原因は?
1 「正しい勉強のやり方」を知らなかった
2 「正しい勉強のやり方」を知った
3 「正しい勉強のやり方」を実行した
一か月くらいで偏差値が17上がっても別に驚きません。
それまでがやり方が分からなければ、勉強のやり方が分かって、
それを実行すれば、必ず偏差値は上がります。
なぜなら、多少残酷な言い方ですが、
★多くの子は「正しいやり方」が分からずに終わっていく★
からです。
良し悪しは別にして、受験産業はその辺りをお金・対価をもらって教えている
(覚え込ませている)という事になりますね。
しつこいですが、良し悪しは別にして、当然そこに「格差」はうまれます。
上記のノウハウでほぼすべてと言ってもいいくらいです。
それを無料のブログで公開するのはなぜなのか?
既に書きましたが、この記事を一読して、それだけで本質を理解し、実行し、
結果を出せるのは極一部です。いわば上澄みです。
ほとんどの場合は、それを体で覚えるのに、何度も何度も、手を変え品を変え、
言い方を変えて、繰り返し繰り返し説明してやってもらい、それでようやく
「あ~なるほどね、こういう事か」
となります。
しかも、そこがスタート地点です。
という事で、もしさらなる解説・繰り返し・説明をご希望の場合、
からどうぞ(笑)。本当にどうぞ。
チャオ