おうぎ形の面積の求め方2つと葉っぱ(レンズ)形の面積の求め方3つ!
図形の面積を求める場合、「見たままで解ける」ものよりも、【工夫】を
しないと解けない問題の方が多いです。具体的には、
(●そもそも図形に分かる数値を丁寧に書く)
●補助線を引く
●同じ面積の部分を移動させる(等積移動)
●共通部分を利用する
といった事があります。
この記事では、
●同じ面積の部分を移動させる(等積移動)
●共通部分を利用する
についてまとめます。
等積移動:同じ面積の所に移動させて計算しやすくする
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「補助線を引く」に加えて、
●同じ面積の所を移動させる●(等積移動)
というものを覚えてください。
理屈としては、等積移動は、そのままでは面積を求めづらい問題を解く
ために、図形の一部を移動させ、おうぎ形や三角形、四角形を作って
面積を求めます。
文字で書かれても???ですよね?図を見て理解しましょう。
ある程度パターン化されているので、何度もやっていると覚えてしまえ
ます。
また、中学受験の算数入試問題レベルになると、等積移動させないと、
あるいはパターンを知らないと(少なくとも時間内には)解けない問題
というのが基本になっていたりします・・・。世知辛い世の中ですね。
【補助線+等積移動:補助線を引いて等積移動する】
出典:『塾技100算数』p72
上記の図でいうと、
1 左下のおうぎ形の面積を等積移動させ、右のおうぎ形を作る
2 大きいおうぎ形の面積を求める
3 「2」の面積から三角形の面積を引く
【ヒポクラテスの三日月(直角二等辺三角形):三日月の面積=直角三角形の面積】
図形で直角三角形と円が出てきたら「ヒポクラテスの三日月」か?
と考えるようにしましょう。
この「ヒポクラテスの三日月」の形はそのまま出てくる事もよくあります。
直角三角形であれば必ず
「(上の)三日月の面積=直角三角形の面積」
になります。
黄色部分の面積を求める場合、直角三角形の面積を求めるだけでもOKです。
圧倒的に時間が節約できます。
結論から書くと、黄色の三日月部分の面積は直角三角形の面積と
同じなので、3×4÷2=6 6cm²です。
「ヒポクラテスの三日月:三日月の面積=直角三角形の面積」を
知らない場合、以下のような解き方になります。証明ですね。
1 全ての面積を求める:三角形+直径4cmの半円+直径3cmの半円
2 「1」から直径5cmの半円の面積を引く
(3×4÷2)+(2×2×3.14÷2)+(1.5×1.5×3.14÷2)=
=6+6.28+3.5325
=15.8125 (全部の面積)
2.5×2.5×3.14÷2=9.8125
15.8125-9.8125=6 6cm²
面倒ですよね?
ここでもう一度式を見てみますと、
(3×4÷2)+(2×2×3.14÷2)+(1.5×1.5×3.14÷2)ー(2.5×2.5×3.14÷2)
はい!「3.14÷2を使って分配法則使えるんじゃね?」と思った方、ヒポクラテス
並の算数のセンスですね。
(3×4÷2)+(2×2×3.14÷2)+(1.5×1.5×3.14÷2)ー(2.5×2.5×3.14÷2)
=(3×4÷2)+(2×2+1.5×1.5ー2.5×2.5)×3.14÷2
=(3×4÷2)+(4+2.25-6.25)×3.14÷2
=(3×4÷2)+0×3.14÷2
=(3×4÷2)
分かりましたかね?
1 全ての面積を求める:三角形+直径4cmの半円+直径3cmの半円
2 「1」から直径5cmの半円の面積を引く
をしていくと、途中で「三角形だけの面積が答え」に必ずなります。
理由は「三平方の定理」です。
三平方の定理(ピタゴラスの定理)は中学受験では出ませんので、
詳細は知らなくても良いですが、直角三角形の3辺の長さの公式です。
=(3×4÷2)+(4+2.25-6.25)×3.14÷2
上記の問題では、上の部分ですね。必ず0になります。
ですので、直角三角形であれば、「ヒポクラテスの三日月」が
使えます。
「(上の)三日月の面積=直角三角形の面積」
になります。
黄色部分の面積を求める場合、直角三角形の面積を求めるだけでもOKです。
圧倒的に時間が節約できます。
また、以下の図は同じ「ヒポクラテスの三日月」で、等積移動でもあります。
出典:『塾技100算数』p72
上の三日月の面積=直角三角形の面積です。
また、ア+イ=ウ+エです。
図形で直角三角形と円が出てきたら「ヒポクラテスの三日月」か?
と考えるようにしましょう。
図形の解き方:共通部分を利用する
図形の面積を求める場合、その面積だけでは分からないが、全体の
一部として捉えて、共通部分(重なり)を含めた大きな形で考える
と分かる場合がよくあります。
出典:『塾技100算数』p72
上記の□cmを求めてみましょう。半径6cmのおうぎ形と長方形の
組み合わせです。アとイの面積は等しいです。円周率は3.14
1)図のように重なり部分を「ウ」とすると良いでしょう
2)ア+ウ=イ+ウ
3)ア+ウ=6×6×3.14×90/360=28.26
4)イ+ウ=8×□=28.26→□=28.26÷8=3.5325
答え)3.5325cm
図形を解く工夫の問題
問題)四天王寺中学校
1辺の長さ8cmの正方形の中に、円の4分の1があります。アとイの面積
の差は何cm²ですか?円周率は3.14で計算してください。
上記のように分かる部分に数字を書き込む+必要な部分に記号(ウ)
を書き込むのは図形問題を解く際の基本です。
考え方)
アーイ=(ア+ウ)-(イ+ウ)
=(8×8×3.14×1/4ー5×6÷2)ー(3×7÷2)
=(16×3.14-15)ー21/2
=50.24-15-10.5
=35.24-10.5
=24.74
答え)24.74cm²
おうぎ形の面積の求め方2つと葉っぱ(レンズ)形の面積の求め方3つ!