パスカルの三角形のポイントは4つ!―「中学受験+塾なし」の勉強法!

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パスカルの三角形のポイントは4つ!

パスカルの三角形とは?

【パスカルの三角形の条件】

●最上段が1

●格段の両端が1

●(それ以外は)右上と左上の数の和

パスカルの三角形は(結果として)左右対称になります。

パスカルの三角形のポイント

1)1から始まる連続した整数の数列に注目!:左と右から2番目の数字

2)「三角数」が出てくる:左と右から3番目の数字

3)ななめの数の和は「フィボナッチ数列」

4)各段の和は2の累乗

以下ですべて説明します。

 

1)1から始まる連続した整数の数列に注目!

パスカルの三角形は、1から始まる連続した整数の数列に注目!

ですので、「30段目の左から2番目は?」と言われてもすぐに分かります。

ただし、「3段目が2」であることを間違えないように。

「29」ですね?

 

2)「三角数」が出てくる:左と右から3番目の数字

パスカルの三角形は、三角数が出てきます:左と右から3番目の数字

三角数は1番目の数が1、公差1の「等差数列の和」/公式:(1+n)×n÷2

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

三角数は、

●1から始まる自然数を順に足した(1+2+3+4)自然数の和●

(1から始まる連続した整数の和)

●碁石などを正三角形に並べた時の総数が名前の由来

●「三角数」=1番目の数が1、公差1の「等差数列の和」のこと

1番目: 2番目: 3番目: 4番目:10 5番目:15 

6番目:21 7番目:28 8番目:36 9番目:45 10番目:55

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

3)ななめの数の和は「フィボナッチ数列」

「ふぃ、ふぃ、フィボナッチ数列?知らんがな!」ですよね?

「フィボナッチ数列」とは、前の2つの数の和が次の数になる数列です。

1、1、2(1+1)、3(1+2)、5(2+3)、8(3+5)、13、21・・・・・

等差数列」などで「フィボナッチ数列」を使うことがあります。

 

4)各段の和は2の累乗

「累乗」=同じ数字を何回かかけたもの。2回なら二乗、3回なら三乗。

     かけた数字は、右肩に小さい数字で表す。2³2×2×2=8

 

「パスカルの三角形」系の問題は、これらのポイントを

使って解いていくことがほとんどです

▲パスカルの三角形のポイント▲

1)1から始まる連続した整数の数列に注目!:左と右から2番目の数字

2)「三角数」が出てくる:左と右から3番目の数字

3)ななめの数の和は「フィボナッチ数列」

4)各段の和は2の累乗

 

パスカルの三角形の中学入試問題等

問題)千葉日大一中学

(1)5段目、6段目にある数の和をそれぞれ求めなさい

(2)数の和が1024になるのは何段目ですか?

(3)12段目の左から2番目、3番目の数をそれぞれ求めなさい

解法)(1)5段目、6段目にある数の和をそれぞれ求めなさい

1)5段目は書いてあるので暗算で。6段目は書いていっても良いですが時間がもったいないです。

各段の和は2の累乗

5段目:16、6段目:16×2=32

(2)数の和が1024になるのは何段目ですか?

各段の和は2の累乗

1024の前は、和が512、その前が256、その前が128

と2で割っていきます。64、32

32は6段目なので、64(7段目)、128(8段目)、256(9段目)、

512(10段目)、1024(11段目)

(1024を素因数分解して2×2×・・・・・とやっても良いですが・・・)

解法)(3)12段目の左から2番目、3番目の数をそれぞれ求めなさい

1)1から始まる連続した整数の数列に注目!

2)12段目は左から2番目が「11」

3)左と右から3つ目は「三角数」。三角数は3段目から始まるので、

12段目は三角数の10番目。(1+10)×10÷2=55

(三角数の9番目「45」と10番目「55」は暗記してください)

答え)(1)5段目:16、6段目:32(2)11段目(3)11、55

 

問題)神奈川学園中学

(1)8段目に並んでいる8つの数を左から順に書いてください

(2)横に並んだ数の和が1024になるのは何段目ですか

(3)E子さんは計算ミスをして6段目の左から3番目に正しくない

数字を書きました。その結果9段目の列の並びが1,8,27,53,67,55,28,8,1

となりました。E子さんが6段目の左から3番目に書いた数字はいくつですか?

解法)(1)8段目に並んでいる8つの数を左から順に書いてください

1)書いた方が早いでしょう。

答え)1,7,21,35,35,21,7,1

解法)(2)横に並んだ数の和が1024になるのは何段目ですか

別の問題にも出てきましたね。

1)1024を素因数分解すると、2×2×2×2×2×2×2×2×2×2=2の10乗

2)2段目が2の二乗なので10乗は11段目

あるいは、各段の和は2の累乗を利用して、

1024の前が512、その前が256、128、64、32、16(5段目)とやると、

11段目と分かる。こっちの方がやりやすそうです。

解法)(3)E子さんは計算ミスをして6段目の左から3番目に正しくない

数字を書きました。その結果9段目の列の並びが1,8,27,53,67,55,28,8,1

となりました。E子さんが6段目の左から3番目に書いた数字はいくつですか?

1)正確な6段目~8段目(問題(1))を使いましょう

2)不正確な6~8段目で分からない所をA~Eとし、9段目の数字を入れていきます

3)C=27-7=20、E=55-21=34が分かるので、D=53-20=33、

A=20-6=14、B=34-15=19と分かります。□=19-10=ですね

答え)(1)答え)1,7,21,35,35,21,7,1

(2)11段目 (3)9

 

まとめ

▲パスカルの三角形のポイント▲

1)1から始まる連続した整数の数列に注目!:左と右から2番目の数字

2)「三角数」が出てくる:左と右から3番目の数字

3)ななめの数の和は「フィボナッチ数列」

4)各段の和は2の累乗

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