僕なりに本書のエッセンスを書くと、
【基本を極めることが大事】
となります。これは、『二月の勝者』の黒木先生も言っていましたし、
僕もそう思います。基本(算数なら計算を正確に速く、国語なら、漢字と語いの
量と質)が大事です。なんなら、「基本」だけで四谷大塚偏差値62くらいいくでしょう。
「受験はアリとキリギリスでは、必ずアリが勝ちます」p32
この本の優れた点は、現役の中学受験塾(日能研)の教室長がまとめているので、
個々のアドバイス、勉強法が、無駄がなく適切で、そしてリアルです。
おそらく、しっかりと内容を理解し、実践できれば子供の偏差値は高確率で
上がるでしょう。
中学受験を成功へと導く3つのポイント
1 子どものやる気(子供は細切れを喜ぶp33)
2 データ
3 勉強法
「勉強は才能ではありません。努力すれば必ず結果がついてきます」p6
6年生になると成績が急伸したり急落する理由
【基礎(漢字と計算)ができていないと6年になって成績が急落】
→難問はみんなできない。正答率の高い問題を落とすと差がつく p32
→基礎を固めるには「(塾の)テキストを極める」のが最も効率的
・5年生までの勉強の仕方が大事:基本を固めるのが大事
・依存体質はダメ→時には難問を数日かけて解いてみるなど
(応用問題は、自力で解ける基本問題のストック数にかかっている)
・家ではできるけど…→家でも時間制限をする/テスト中はとにかく手を動かす(リラックス法)
・6年になって算数が急落:5年の時に計算練習をサボっていた。計算力が大事
(「受験はアリとキリギリスでは、必ずアリが勝ちます」p32)
6年生で成績が急落した時の各教科の学習法
国語
【国語:語彙という量と、論理という質を意識して勉強する】
・語彙(ごい)を増やす。言葉の意味が分からなければ内容は当然分かりません
・「評論」的な文章になれる/問いの答えの手がかりを文脈から余すことなく拾う訓練
・行間よりも、書いてある内容の相互の関係を正しく読む→論理的思考力
算数
【算数:計算を正確に速く+正答率高い問題のテスト直し】
【ケアレスミスをなくす・テスト直しを行う・応用問題での得点率を上げる】
・算数は問題数が(他と比べ)少なく配点が高い→基本問題をキッチリ取る
・計算問題を落とさない→終了5分前は大問1の計算問題を見直す
→逆算は当てはめて検算
・何が問われているかをキッチリと→問題文は2回読む+大事な所は線を引く
・「テスト直し」は有効な勉強法:正答率50%以上は必須。上位なら正答率30%以上
→時間はかけない(30分以内)。100点を取ろうとするのはナンセンス
・図はフリーハンド(定規等は使わない)で描く:時間がかからないから
・計算を正確に速く:日々の計算問題を時間を区切ってやる
・「応用問題」を解くためには問題文の読解力が必要
1 全体を読み、どの分野か確認。求めるべき所に線を引く
2 1文ずつ読む。分かる事を整理。過去の経験から類推
3 解き方を組み立てる
4 計算する
5 答えを問題文にあてはめて再度確認
・算数に苦手意識があるうちは応用問題はやる必要がない
(全国模試なら大問の1と2、3番以降は(1)だけ解く)
・(最)上位層になるには→「処理速度を速く」+「向上心を強く持つ」
社会
【社会:暗記系は五感を使え!→読む・聴く・見る・話す!すべてやる!】
・長期記憶にするために→五感をフル活用+復習(翌日・1週間後・2週間後。1ヵ月後)
→地理は地図に書き込め!
・「歴史マンガ」は有効だが、テキストとの併用が大事(基本が頭に入った上で読む)
・憲法は【音読】する:前文、1条、9条①②、25条①、41条、76条③
理科 p108~
【理科:暗記系は五感を使え!→読む・聴く・見る・話す!すべてやる!】
・長期記憶にするために→五感をフル活用+復習(翌日・1週間後・2週間後。1ヵ月後)
・物理や化学では計算や実験、生物や地学では分類と違う力が求められる
・生物→知識を整理する(花は出るものが決まってる!アブラナ、イネ、カボチャ!)
→単純知識が多いので、繰り返す!一問一答が有効
・地学や化学は『→』で考える!論理的(AだからB)
・物理:理科の計算の7割は正比例を利用した問題
・化学:(1)水溶液:徹底して反復演習(何性?何を溶かしたのか?溶かしたものの状態は?)
例)「塩酸」は「酸性」で「塩化水素」という「気体」を溶かしたもの
(溶かしたものは不一致だけ覚える。食塩水は食塩を~は同じなので不要)
「酸性で液体を溶かした水溶液は?」「酢酸水!」
(2)グラフの有効活用
・理科は過去門対策が有効