明治天皇
(明治時代の流れ)
【「武士」の消滅→国会作ります!帝国憲法→日清・日露戦争】
(その間ずっと「富国強兵・殖産興業・西洋化」)
明治時代(1868年~1912年)は45年間です。かなり密度の濃い時代なので、
分かりづらい部分もあるかもしれませんが、「方向性」を意識して理解し、
覚えていきましょう。
明治天皇
明治時代(1868年~1912年)の概略
●明治時代(1868年~1912年)の概略●
【「武士」の消滅→国会作ります!帝国憲法→日清・日露戦争】
明治時代(1868年~1912年)は、江戸時代の最後(幕末)、急に開国となり、
イギリス、アメリカなどの欧米の強国に追いつくべく「近代的な国」
作りをした時代です。
国内政治は、藩閥政治(薩摩藩と長州藩出身者たちの独裁)が続きます。
同時に、産業革命、西洋化、殖産興業がある程度進み、富国強兵がスローガンになります。
外交は、(1858年の安政五カ国条約以来の)不平等条約の改正を目指し
てずっと頑張ります(1894年領事裁判権の廃止、1911年関税自主権を回復)。
明治時代の後半には、外交の一つの手段である戦争が起こります。
日清戦争(1894~95)、日露戦争(1904~05)です。
【明治時代のキーワード】
●西洋化(文明開化):欧米先進国に追いつけ追い越せ!不平等条約の改正を目指す
●殖産興業:産業革命!富岡製糸場(1872年)、八幡製鉄所(1901年)
●富国強兵:兵隊強く!国を豊かに!徴兵制(1873年)
明治時代(1868年~1912年)を「前半」「中盤」「後半」に分けてみます。
明治時代前半(1868~77):廃藩置県・徴兵令・廃刀令→「武士」の消滅
明治時代前半は1877年の西南戦争くらいまでといえます。
江戸時代には特権階級で倒幕の主人公だった「武士」が、その特権を
奪われて(四民平等、廃藩置県、徴兵令、廃刀令etc.)、怒りを募らせ、
各地で反乱を起こします。その象徴(最後の反乱)が、西郷隆盛を担ぎ上げ、
鹿児島(薩摩藩)~熊本の九州で起こった西南戦争です。
【語呂合わせ:1877年・いやななんと西南戦争】
明治時代中盤(1877~1890):国会開設の勅諭→内閣制度→大日本帝国憲法
明治時代の中盤は、国会開設の勅諭→内閣制度→大日本帝国憲法→帝国議会。
「武士」を切り捨てて「日本」という近代国家化を目指す明治政府は、
近代国家としての体裁を整えるために、「国会」「憲法」「内閣」とい
った仕組みを整えていきます。
【語呂合わせ:1881~89国会と憲法はいやくそく守ったよ】
1881年:国会開設の勅諭(10年以内に国会を開きますと天皇が言明
(政党の成立:自由党(板垣退助)、立憲改進党(大隈重信)
1885年:内閣制度始まる:初代内閣総理大臣・伊藤博文(長州藩)、2代目黒田清隆(薩摩藩)
1889年:大日本帝国憲法
1890年:第一回帝国議会(国会):貴族院と衆議院
明治時代後半(1891年~1912年):産業革命+日清・日露戦争
明治時代後半は産業革命が本格化し、八幡製鉄所が操業します(1901年)。
そして、大きな戦争二つ(日清戦争(1894~95)・日露戦争(1904~05))
が起こります。どちらも勝つ(日露戦争はギリギリ)事で、明治日本は最高潮を
迎えます(司馬遼太郎が描いた「坂の上の雲」ですね)。
明治政府の悲願だった不平等条約の改正(領事裁判権の廃止・関税自主権の回復)
ができたのも、日清・日露戦争前後です。
また、産業革命の負の側面である、公害問題(足尾銅山鉱毒問題から田中正造が
明治天皇に直訴したのは1901年)などが起きたのもこの頃です。
明治時代(1868年~1912年)の基本年表
1868年(明治元年):五箇条のご誓文。一世一元の制
1869年(明治2年):版籍奉還
1871年(明治4年):廃藩置県
1872年(明治5年):学制、鉄道(東京~横浜)、富岡製糸場、太陽暦
【1872年語呂合わせ:がくせい(学制)が鉄道作って富(富岡製糸場)たいよう(太陽暦)】
1873年(明治6年):地租改正。徴兵令。明治6年の政変(西郷隆盛、板垣退助が政府を去る)
1874年(明治7年):「民選議員設立建白書」(板垣退助、後藤象二郎etc.)
1877年(明治10年):西南戦争・西郷隆盛死す!!!(いやななんと西南戦争)
1881年(明治14年):開拓使官有物払下げ事件→国会開設の勅諭(ちょくゆ)
明治14年の政変(大隈重信が政府を追放される)
1883年(明治16年):鹿鳴館(明治の外交の舞台)ができる
1885年(明治18年):内閣制度。初代内閣総理大臣・伊藤博文
1889年(明治22年)2月11日:大日本帝国憲法(明治憲法)。欽定憲法⇔民定憲法
1894年(明治27年):イギリスと不平等条約の改正に成功(領事裁判権の廃止、関税自主権一部回復)
1894年~95年(明治27~28年):日清戦争→下関条約
1901年(明治34年):足尾銅山鉱毒問題(現在の栃木県。渡良瀬川)で田中正造が天皇に直訴
1902年(明治35年):日英同盟(めっちゃだいじ)
1904年~05年(明治37~38年):日露戦争→ポーツマス条約(小村寿太郎)
1910年(明治43年):韓国併合
1911年(明治44年):関税自主権回復(小村寿太郎)
まとめ―明治時代(1868年~1912年)の概略
(明治時代の流れ)
【「武士」の消滅→国会作ります!帝国憲法→日清・日露戦争】
(その間ずっと「富国強兵・殖産興業・西洋化)
明治時代前半(1868~77):廃藩置県・徴兵令・廃刀令→「武士」の消滅
明治時代中盤(1877~1890):国会開設の勅諭→内閣制度→大日本帝国憲法
明治時代後半(1891年~1912年):産業革命+日清・日露戦争
【明治時代のキーワード】
●西洋化:欧米先進国に追いつけ追い越せ!不平等条約の改正を目指す
●殖産興業:産業革命!富岡製糸場、八幡製鉄所
●富国強兵:兵隊強く!国を豊かに!徴兵制