植物(花)については以下の順番で勉強(読んで)してください。
1 そもそも「生物」とは何か(条件3つ)?「動物」と「植物」の違いは?
3 植物の分類:種子植物→被子植物→単子葉類→チューリップという世界認識
12 代表的な花
蒸散とは?
画像出典『塾技100理科』p102
蒸散とは、葉から水分が出る事です。
もう少し科学的に丁寧に言うと、
植物が体内の余分な水分を、水蒸気として気孔から
蒸発させる事を蒸散といいます。
気孔は、光合成によって作られた酸素が出ていくところでしたよね?
気孔は、葉の裏側に多いです(例外!スイレン、ウキクサは表にしか気孔がない)。
葉の表と茎にも気孔はありますが、数は少ないです。
「気孔」から出入りする気体は全部で3種類です(水蒸気、酸素、二酸化炭素)。
「蒸散で水蒸気が出る」「光合成で二酸化炭素が入り、酸素が出る」「呼吸で酸素が入り二酸化炭素が出る」
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蒸散の役割は3つ
蒸散の役割は3つです。
1 水分量の調節:道管から葉に運ばれた水の9割以上は放出される
2 体温の調節:水が蒸発→周りから熱を奪う(気化熱)
3 吸水量の調節:蒸散すると、根毛から水を吸収しようとする
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画像出典『塾技100理科』p104
画像出典:https://zyuku.net/archives/3616.html
蒸散がさかんに起こる時はこの5つ
1 気温が高いとき
2 日光が当たるとき
3 雨のあと
4 風が強いとき
5 空気が乾いているとき
蒸散の実験・観察の例
蒸散の観察:塩化コバルト紙
水(水分)があるかないかを調べる時に使うのが「塩化コバルト紙」です。
塩化コバルト紙は、乾いていると「青色」で水分を吸収すると「赤色」に変わります。
塩化コバルト紙の変化(青→(水分がある部分は)赤)
例えば、葉の表と裏に塩化コバルト紙を貼ると、水分の多い
裏側の方が速く「赤色」になります。
(なお、「リトマス紙」は水溶液が酸性かアルカリ性かを調べるものです)
(ヨウ素液は「でんぷんがあると青紫色になる」でしたね?)
蒸散の実験
A=葉をそのままで何もしない。B=葉の表にワセリンをぬる。
C=葉の裏にワセリンをぬる。D=葉をすべて切り取り、切り口にワセリンをぬる。
上記の条件で日のあたる場所に24時間置いたら、水がどのようになるでしょうか?
問題)24時間後に水が減った量が多い順に記号で答えてください。
まず、「ワセリン」というのはボクサーが出血した時などに塗るものですね
(え?そこではない?あ、そう)。ワセリンを塗ると気孔がふさがれます。
気孔がふさがれると、蒸散が起こりません。水分が出て行く場所がないから
ですね。
次に、葉の表と裏でどちらが気孔が多い(蒸散が起こる)かですが、
気孔が多いのは裏でしたね?
となると、もっとも水分が蒸発するのはAですね。
次に、裏側の気孔がワセリンでふさがれていないB。
そして、C。
Dは「葉」がないので、気孔の数が茎だけになりかなり少ない
ですから、もっとも蒸散が行われません。
答え)A、B、C、D
まとめ
以上、
蒸散(葉から水が出る)の役割は3つ!実験は塩化コバルト紙(青→赤)―「中学受験+塾なし」の勉強法
でした。
蒸散とは、
植物が体内の余分な水分を、水蒸気として気孔から
蒸発させる事です。
蒸散の役割は3つです。
1 水分量の調節:導管から葉に運ばれた水の9割以上は放出される
2 体温の調節:水が蒸発→周りから熱を奪う(気化熱)
3 吸水量の調節:蒸散すると、根毛から水を吸収しようとする
蒸散の実験で、水(水分)があるかないかを調べる時に使うのが「塩化コバルト紙」です。
塩化コバルト紙は、乾いていると「青色」で水分を吸収すると「赤色」に変わります。
植物(花)については以下の順番で勉強(読んで)してください。
1 そもそも「生物」とは何か(条件3つ)?「動物」と「植物」の違いは?
3 植物の分類:種子植物→被子植物→単子葉類→チューリップという世界認識
12 代表的な花